日本人とウイグル族

2022/8/30

タイトルにはウイグル族と書いたが、ウイグルに関する話しではない。
「人」と「族」と言う単語について。

「族」をヒトについて使う代表的な単語は「家族」。
それ以外には、「民族」「一族」「暴走族」「窓際族」「族議員」など。
「家族」と「民族」を除けば個人的にはマイナスイメージかと思っている。

「族」の訓読みは「やから」。
「よくない連中」として使われることが多い。

さて、漢字の国、中国。

中国語では少数民族を呼ぶ時「〇〇族」と呼ぶのが普通。中国語を勉強していた時はそう言うもんかな、と思っていただけだった。
「朝鮮族」「蒙古族(モンゴル)」「維吾爾族(ウイグル)」「傣族(タイ)」などなど。
〇〇族は「中華人民共和国に住んでいる」と言うことが前提になっている、と思う。

日本語的に考えてみると「族」はやはりどこか見下した感じがする。
大多数を占める漢民族も「漢族」と呼ぶので、何も少数民族に限った話しではないが。

中国には「日本族」や「大和族」はいない(少なくとも公式には)。
日本に住んでいる人々は日本「人」。

先ほどの例で言うと、朝鮮半島の国々に住んでいる人は朝鮮「人」や韓国「人」。
タイに住む人は「泰国人」。

日本で少数民族と言うとアイヌ。アイヌ人と呼ぶかアイヌ民族と呼ぶかのどちらかだろうか。
アイヌ族とは普通は呼ばない。

中国語を母語としていないにも関わらず、「族」と「人」のニュアンスの違いが分かるのは、恐らく日本人だけ。

例えば、英語だと朝鮮人も朝鮮族も単語としては「Korean」。その他Mongolian、Uyghur、Tibetanなど。
「族」と「人」の違いはわからない。

中国語と日本語では「族」に対する感覚が違う可能性はあるが、日本人としては、中国や台湾に住む少数民族は〇〇人と呼ぶ方が良さそうに感じる。

実際、中国で朝鮮民族の人と話した時は、「中国人と呼ばれるのも朝鮮族と呼ばれるのも違和感がある」と言っていた。
多数民族に囲まれた少数民族には色々と複雑な事情がある。

ちなみに、英語で「…nese」は元々差別語だったとも聞いたことがあるが、それはまた別の機会に。
Japanese、Chinese、Taiwaneseなど。

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