暖かい東京 凍てつくハルピン

2022年1月7日

昨日の東京は、4年ぶりの「大雪」。雪国の人から見れば笑われるのだろうが、東京で2~3cm積もるのは大雪。それが10cm”も”積もった。
それと同じく、19年ぶりの低温と言うニュースもあった。最高気温がなんと2.6℃。3℃に届かなかったのが実に19年ぶりだと言う。
念のために書くと「+2.6℃」。氷点下ではない。

多くの地域や海外の国々から見ると、東京は暖かい。

個人的に経験した一番の低温は、-22℃くらい。
17年前のちょうど今日、1月7日から2泊3日で訪れた中国・黒竜江省の省都・哈爾賓(ハルピン)。
1月のハルピンでは、有名な氷祭りが開催される。
札幌の雪まつりのようなお祭りだが、街を流れる大河・松花江(Sōnghuā Jiāng)に造られているのは雪像ではなく氷像。光を透過し、また、反射もするので照明に照らされ、色とりどりに輝いている。

氷祭り
ハルピンの街並み

松花江は当然凍っている。その河川敷と思われるところが会場。
セーターにフード付きの分厚い革ジャンを着込み、靴下と手袋は2枚重ね。ブーツは履いていたが、それでも手足と頬など外気に触れているところは痛い。
急ぎ足で会場を一通り周り、街中にあるレストランに飛び込んだ(と思う…記憶は確かではない)。

入ったのはロシア料理店。
ハルピンはロシア国境に近く、ロシア人もたくさん生活し、本格的なロシア料理が食べられる。
我々が入ったのもそんなロシアン・レストランの一つ。ロシア料理はほとんど知らないが、寒かったのでボルシチは食べた。身体が温まるようにアルコールも飲んだが、日本酒の熱燗で無かったのだけは確か。

中国の街では、屋台などで売っている食べ物を食べ歩く人が多かったが、ハルピンで人気だったのはアイスキャンディー。
露店で売っている人もいたが、設備にコストがかからないのがメリット。気温-20℃であれば特別な冷凍庫を用意しなくてもアイスキャンディーは溶けない。

当時は、北京に住んでいたが、北京も東京に比べるととても寒い。昼間に-10℃を下回ることは余りないが、最高気温が-5℃程度のことは普通にある。寒さに対するある程度の耐性はあったころ。
もし、東京からハルピンに行くとすると寒さに耐えられないに違いない。

当時の自分からすると2.6℃の東京は暖かい、と思ったはず。
実際、もともと寒さに弱かった自分は、帰国直後の数年間は寒さに強くなっていた。

帰国してからすでに15年。寒さへの耐性はとっくの昔に無くなり、「暖かい東京」も十分に寒い。

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