アメリカでの人種差別
2021/9/7
出張で何回かアメリカに行っているが、主な滞在先はカリフォルニアだった。少し前に聞いたニュースによると、カリフォルニアではメキシコ系が人口構成比でトップになったらしい。
メキシコを含めたラテン系やアジア系多いカリフォルニア主体だったからか、アメリカであからさまな差別にあったことは無い。
シリコンバレーに出張中、取引先の人にコメディ・ショーに連れて行ってもらったことがある。ただでさえ英語が分からないのに、ジョークはほとんど理解できず、ほぼ笑えない。一緒に行ったグループにはドイツ人も何人かいたが、お互い顔を見合わせて苦笑いをしていた。
最近はどうか知らないが、コメディでは洋の東西を問わずマイノリティを笑いのネタにするのは世の常。
その時のショーで、黒人のコメディアンがアジア人を揶揄するジョークを言っていたのは聞き取れた。内容は忘れたが、確かにアジア人の特徴を言っているな、とはわかった。
その場には、少し離れた席に、アジア人が一人いたが、ざっと見た限りではアジア人は自分を含めて2人だった。そのジョークの時には、多くの客の目が我々に向いた。
ジョークに対して反感を持ったわけでは無かったが、一瞬決まり悪い感じがした。
子供の頃は、土曜日に学校から帰ると吉本や松竹の新喜劇がテレビで流されていた。たぶん大阪ローカルだと思うが。
ちなみに、学校の土曜日が完全に休みになったのは2002(平成14)年4月から。
今は東京でお笑い系の大御所と言われる芸人たちが、まだ若手芸人として出演していた。
今から思うと、その頃のお笑いはマイノリティや弱者をネタにする笑い満載だった気がする。
東京オリンピック・パラリンピックを通じて、これらの人々を揶揄するコメントやコメディなどが批判されるニュースが散見されたが、昭和後期とは当然時代は変わっている。
世界のスポーツ界でも選手や観客の差別的言動は激しく糾弾されている。
日本人を揶揄する言動のせいで、報道現場から一時期追放されたり、罰則を課されたらする例もある。日本人の自分から見て、特に差別的だとは思えないような内容でも厳しく批判される。
日本でも少しずつ差別的な言動に厳しくなって来ているとは思うが、日本の差別意識と言うのは価値観と言うよりも世代間格差(generation gap)の要因が大きいかも知れない。もちろん、実年齢では無く精神的な年齢。
昭和や20世紀の価値観にいつまでもしがみついてはいけない。
時代に合わせて柔軟に思考や価値観を変えていく必要がある。