東南アジアに行きたい 五感の記憶

先週、今週と出勤する日数が少し多く、職場近くでランチを摂る機会も多かった。一方、閉店や一時休業でランチ営業をしている店も徐々に減り、行く店がマンネリ化。と言うわけで久々にタイ料理店に入った。
定番のグリーンカレーを食べたが、一口食べた途端、東南アジアに行きたい気分になった。

出張でも観光でも知らない土地に行くと、見聞きしたことがしばらくは記憶に残る。
その後、テレビなどでその光景やその土地の言葉・音楽を聞くと、記憶が甦ることも多い。
今日のタイ料理で思ったのは、食べ物の味や香りの記憶というのは、目や耳の記憶よりも印象が強いのではないか、と言うこと。これは、恐らくテレビやネットなどでは未だに追体験できないからとも思う。

実体験では所謂五感で体験する。
目、耳、口(味)、鼻(匂い)、皮膚。

例えば海辺のリゾート地、海や空の色、波の音は割と簡単に再現できるが、その他の三感は難しい。
学生の頃に沖永良部島で感じた風の感覚や海辺で食べた食事、飲んだ黒糖酒の感覚を持って帰れたら良いだろうな、と思った(→こちら)。

新型コロナ禍の現在、バーチャル修学旅行なども話題になったが、やはり目と耳だけの体験だと少し物足りない。
現地の映像を視聴しながら、その地域の料理を食べる、特産品を手に取ってみる、ということで少しは味覚・臭覚と触覚にも刺激を与えられるのでは、と思う。

幸いなことに、東京では色々な国や地方の料理を食べられるレストランは多い。味が現地と同じかどうかは別として、その土地を思い出させてくれる程度には似ている。但し、その土地の空気感や雰囲気までは再現できない。やはり、現地に行かないと体験できない。飲食店は苦境に立たされているが、各種日本食も含めて、“味”は大切に何とか守って欲しい。生きていくだけの栄養源以外の大切な何かが食事の中には隠されている。

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