ミャンマーとビルマ

前回、前々回に引き続きミャンマーの話題。

現在の日本ではミャンマーと呼ばれている国であるが、1989年に同国が英語名をUnion of BurmaからUnion of Myanmarに変更する前は、日本ではビルマと呼んでいた。英語名Burmaは、カタカナで表すと”バーマ”に近いと思うが、”ビルマ”の呼称は明治初期にオランダ語のBirmaが流入したことによるらしい。

MyanmarもBurmaも同国の約70%を占める多数派民族の呼称。Myanmarが書き言葉で、Burmaは話し言葉と言うことだ。
つまり、30%の少数民族にとっては自国の名称はあまり気分の良いものでは無い、かも知れない。

さて、Myanmarの”M”とBurmaの”B”、音的には時々入れ替わるのが日本語でもある。

侍。
古くは、「さぶらふ」。「お仕え申し上げる。おそばにお控え申し上げる。」と言う意味の言葉だった。
それが、さぶらう(saBurau)→さむらう(saMurau)、と変化し、名詞の「さむらい」になった。

BからMへの変化。

冬にはもっと身近な例がある(もしかしたら関西だけかもしれないが)。

やっぱり、冬の朝は「さぶい」。
さぶくて布団から出られへん。「さぶい」「さぶ~」は日常的に使う言葉。漢字で書くと「寒い」「寒~」。

高校時代に大の苦手だった古文の授業。MとBが入れ替わることがある、と言うことを古文の先生が言っていた事だけは覚えている。

ちなみに、日本語では「まみむめも(M)」「ばびぶべぼ(B)」と「ぱぴぷぺぽ(P)」の3種類は、上下の唇を一瞬くっつけて発音する音。両唇音と呼ばれるらしい。音としてはBとMは近い部類になるのかも知れない。

ミャンマー/ビルマと関西地方の冬のさぶさ、こんなところで関連がある。

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