SNS 日本人の同調行動

ドラマに出演した女子プロレスラーが自殺した、と言う痛ましい事件があった。SNSによるひどい中傷だったらしい。亡くなった木村花さんにはご冥福をお祈りする。

同様の事件は隣の国、韓国で頻繁に起きているような気がする。日本の件のドラマも見てはいないが、韓国の芸能界・ドラマも特にフォローしているわけではない。
そんな一般の日本人に、度重なる芸能人の自殺のニュースが飛び込んでくる韓国社会、と言うのは普通では無いような気がする。

対極にあるのがアメリカ合衆国。新型コロナに対する市民の態度も色々あり、Stay at home(お家にいましょう)もマスク着用も徹底されない。FacebookやTwitterなど多くのSNSがアメリカ発祥だが、SNSによるいじめが大きなニュースになった、と言うのは聞かない。もちろん、日本で報道されないだけかも知れないが、アメリカの全国ニュースになることはほとんど無いのでは、と想像する。

新聞がニュースメディアの主流だった時代にも一般の全国紙は無かったアメリカなので、全国で同じ論調の同じニュースを共有するのは元々少ないのだと思う。日本では、新聞が主流だった時代から一般の大手全国紙が4紙ほどあり、同じニュースを似たような論調で伝えていた。一部、政治、外交など論調の異なるニュースもあったが少数派のように思う。

そのような伝統のある日本人は、SNSでも得意の”同調性“が発揮され、”みんな”(もちろん一部の過激な発言をするものみんな)が同じ方向に向かう。これが、不幸な事件につながった一因では無いだろうか。

この同調性は、最初のブログ「タイタニック(沈没船)のジョーク」にも書いた”みんな飛び込んでるから自分も飛び込む”、と言うことだが、新型コロナ対策には功を奏した感はある。みんなが自粛しているから自粛する。

関係あるかどうかはわからないが、韓国も基本的には新型コロナ対策には成功した、と言われている。

日本も韓国もSNSの論調が一方向に進むと、それを抑制する力が十分に働かないのかも知れない。少し尖がった意見を言うと、SNSや大手メディアがこぞってバッシングする風潮が感じられる。色々な意見があるのが世の中。自分の考えと相容れない意見があるのは当然。それらを含めて意見交換ができるのが民主主義国家。そういう意味では、大統領と大手SNS企業が争っている超大国の民主主義も怪しい。

異なる意見を抹殺するのは独裁国家

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