バルーンツアー バガン
昨日大枚US$380を払って申し込んだバルーンツアー。ミャンマーに来る前は、値段が高いので乗るのは予定していなかったが、実際にたくさん飛んでいるのを見るとやはり乗りたくなった。
朝5時過ぎに迎えの車が来て乗り込む。これで3日連続で日の出前の起床、行動開始。こんなに健康的な日々は大人になってから記憶に無い。
バルーン乗り場に着くとテーブルが7〜8卓並んでいて、バンに乗っていた全員が“Johnny”と書かれた一つのテーブルに案内される。パンと果物の簡単な朝食が用意されている。まだ、朝5時半ごろなので、それほど食欲は無いがコーヒーを飲みながら少しだけ食べ物をつまむ。
テーブルを囲んだみんなで簡単な自己紹介。言い出しっぺはポーランド人夫妻、それからオーストリア人、スイス人のそれぞれ年配のカップル。合計8人、我々日本人二人以外は全員ヨーロッパから。
和んで来たところに、パイロットと称する白人がやって来てJohnnyと挨拶する。
気球に乗る時の注意事項の説明を受ける。注意事項はいくつかあるが、一番大事な事は気球から飛び降りない事。
大型の旋風機2台で気球に空気を送り込みいよいよ出発準備。先程までただの巨大な布切れだった気球が膨らんで行く。パイロットや多くの地上スタッフが気球の中に入り、破れなどかな無いか点検して行く。ある程度膨らんだところで、バーナーに点火し気球を立たせる。
我々が乗る気球は、パイロット用の区画が一つと二人ずつ乗り込む区画が4つ、全員で9人が乗る。気球が立ち上がり、乗り込むバスケットが立ったところで、順番にバスケットに乗り込む。
気球が充分に温まり、飛び立つ準備ができたところで注意事項の再確認。絶対に飛び降りない事。バルーン会社3社それぞれのシンボルカラー、赤、黄、緑の気球が次々と浮かんで行く。我々の緑の気球もゆっくりと上昇。高所恐怖症の自分としては、本当は少し心配だったが、あっという間に上空に登ると眼下に見える景色と自分がいる所は完全に別世界だからか全く怖さは感じない。
さっきまで上に見えていた周りの気球が、いつの間にか下に見えたりと、それぞれが高度を変えながら広いバガンのパゴダ群の上を飛んで行く。ガイドブックなどに載っている写真で見た景色が眼前に広がっている。もちろん写真よりもずっといい。
パイロットのJohnnyが遠くに見えるポッパ山や大きなパゴダなどを色々教えてくれる。日の出を見に集まった人達や大型観光バスも眼下に見える。
雄大な景色を楽しみながら約1時間のバルーンツアー、地上に降りてからはスパークリングワインで乾杯!バルーン搭乗証明書をもらって、しばらく歓談。
乗って来た気球は、ミャンマー人の地上係員達が空気を抜いて折り畳み、トラクターの荷台に載せて帰って行く。風向によって離着陸場所は毎日のように違うらしい。当然、天気が悪いと飛ばせないので、雨季にはツアーそのものが無いらしい。
一人当たりの平均年収が13万円程度のミャンマー、たった1時間でその3~4か月分の収入と同じくらいを支払って飛んだバルーンツアー。
大きさにもよるが、気球は1機2000~3000万円。一つの気球につき、欧米人パイロット一人、ミャンマー人の地上スタッフが、送り迎えの車の運転手なども含め5~6人。営業できる期間は乾季の間だけ。
こうやって考えると、US$300~400/人のツアーは妥当な金額。何よりも、金額に見合った満足感は十分に得られた。