移民の国
ドイツで暮らしているロシア人と少し話す機会があった。なぜだかフランスの話しに。
彼が言うには、「フランスは美しい国なんだけど、最近は移民が増え、中にはフランス文化を尊重しない人々もいる。特にヨーロッパ以外から来たイスラム教徒たちが集まると、自分たちの習慣で振る舞い、フランスの良さが無くなってしまう。別に反イスラムじゃ無いけどその土地の文化を尊重しないのはダメだと思う。僕もドイツに住んでいて、ロシアの風習とは違うと感じることもあるけれど、その土地の風習・規則は守らないといけない、と思って生活している。」
日本で働く外国人も増え、留学生や研修生など長期滞在の人だけでも相当な数がいる。外国人比率が総人口の10%以上の市町村も複数、というデータもある。中には、北海道ニセコのように外国人だけのコミュニティもできているところもあるようだ。
鳥取県に青谷上寺地遺跡(あおやかみじちいせき)という弥生人の遺跡があるらしい。最近のニュースによると、その遺跡から見つかった人骨は、ミトコンドリアDNA分析で、弥生時代後期に大陸からやって来た人々では無いか、ということだ。その前の時代の縄文人と長い年月の間に、融合していったようだ。その長い年月の間には当時を生きた人々にとっては苦しい諍いや軋轢、差別などがあったと想像される。
同じところに違う文化・風習の人が一緒に暮らすのだからある程度のいざこざはやむを得ない。
外から来た人たち、帰って来た人たちが持ち込んだ技術・文化を積極的に取り込み、改良して来たのが日本列島の歴史。
今さら鎖国もできないだろうから、外からの新風のよい所を取り込んで、伝統とのよい意味での融合を進めて行くのがよい、きっとできるに違いない。