自然災害の8月 外国人には伝わらない情報

2024/8/31

今年の夏は自然災害とそれに伴う交通機関への影響に関連するニュースが多い。
東海道新幹線だけを見ても大雨による区間運休は何度も発生している。この記事を書いている時点で、迷走台風10号SHANSHANによる大雨で運休中。
少し遡ると台風7号AMPIL。事前に計画運休が発表され、お盆帰省ラッシュとなるはずの8月16日は終日運休となった。
日向灘沖で起きた地震に伴う巨大地震情報、新幹線も静岡県内を中心に速度を落としての運行となった。

しっかりと検証したわけでは無いが、これらの影響は特に日本語が分からない外国人旅行者を大いに戸惑わせるように思う。
確かに駅の掲示板などには最低限の英語表記などもあるのだろうが、やはり日本語での情報に比べて大幅に少ない。

最近の電車内のアナウンスでは英語や中国語、韓国語など外国語も増えて来た。が、ほぼ全てが定番の案内。次の駅や乗換案内などは必要情報だろうが、それ以外にも、個人的にはそれほど重要とは思えない定番のアナウンスがたくさん流れる。
「次の駅では右(左)側の扉が開きます。」
「荷物は他人の迷惑にならないようにお待ちください。」
「携帯電話での通話はご遠慮ください。などなど。」
録音されたアナウンスが多いが、最近は乗務員がアナウンスすることも増えて来た。
但し、大事(だと個人的に思う)情報は日本語のみ。

車内に液晶パネルがある車両では、簡単な表示が出ることもあるが、外国語アナウンスは記憶にない。
「〇〇により電車の運行を見合わせています。」
「△△の影響で大幅な遅延が生じています。」

日常的に起きる軽微な事象でこれである。増してや何年かに一度の自然災害などで大幅な影響がある場合の外国語による車内アナウンスは皆無と言って良い。

日本語がわからない人たちの視点(聴点???)で考えると、異常事態が起きると途端にダンマリ。
どうでも良い会議では威勢よく意味のない発言を繰り返すが、大事な決定が求められる時にはダンマリを決め込むどこかにいそうなサラリーマンと重なる、と思うのは自分だけだろうか。

もちろん情報伝達手段は、今ではインターネットやSNSの方が素早く多くの人に伝えられるので、アナウンスが不備でも良いかも知れない。インターネット情報にどうやってアクセスするかという外国語案内はどこまで充実しているのだろう?

日本に住んでいる外国人に聞いたところでは、緊急地震速報は外国語でもスマホで通知された。
台風については、今回の台風10号が九州にそれる行ったのは知っていたが、それに伴う新幹線の運休などは知らなかった。

日本に住んでいる、または、仕事や観光で一時的に来日中の外国人にとっては、緊急時の日本語以外の情報は圧倒的に不足している。
個人レベルでできるのは困っている人を見かけたら助けてあげるのが第一歩か。

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