月の時間、地球の時間

2024/4/14

この2年くらいか、月をめぐるニュースが増えてきた。昭和にはアメリカのアポロ計画で人類の月面着陸で一時大きな話題になっていたが、平成にはそれほどニュースにならなかったように思う。
そんな中、月にも標準の時間(時刻)が必要だ、ということで月の時間を設定しようとする動きがあるようだ。

考えてみれば、地球では時間がある程度統一されている。当たり前だと思っているが、もし各国でバラバラだったとしたら不便この上ない。

例えば江戸時代の日本では、日の出と日の入りの時間を基準にして、その間を昼夜それぞれ6つに分けていたらしい。
もし、世界がこのように独自の方法を採用していたら、飛行機の時刻表や国際的なビジネス、株式・為替市場などは複雑極まらない事態に陥る。
また、現在は世界中で1日は24時間だが、1日を20時間とする国があったりするとこれも換算が大変である。

月面の時間は地球と同じでも良いじゃないか、とも思うが、1日の時間が違うのでやはり月独自の時間があった方が良いのだろう。
その場合、月のどこにいても同じ時刻なのだろうか?
地球で考えてみると「時差」が無いと言うことになる。例えば東京では太陽が登る時間は0時、ロンドンでは9時、ニューヨークでは12時、とかになるのだろうか?
東京では日の出ている時間は0時から12時、ロンドンでは9時から21時のような感じになる。特に不便は無いような気もするが、日中(昼間)に日付が変わってしまう場所が出てくる。
慣れれば問題は無さそうだがどうだろう?

もう少し範囲を広げて、月(month)と季節。北半球では概ね6月ごろから9月ごろまでが夏。南半球では12月ごろから3月ごろまでが夏。これを南半球でも夏は6月から9月は夏、と言うカレンダーに変えてみることを想像してみよう。時差ならぬ月差とでも言うのだろうか。クリスマスや正月(新年)は北半球でも南半球でも冬。
東京を4月14日に出発した飛行機はシドニーに10月14日に到着。やはり不便。

時差に戻ると、日付変更線を巡る混乱はよくある。東京を深夜の午前0時過ぎに出発するアメリカ西海岸行きのフライトは、到着は前日だった。会社の出張申請・精算などは、例えば東京を4月14日に出発する場合は4月13日から出張と申請していた。
世界の都市全ての時間(時刻)を同じにした方が、慣れてしまえば便利だと思うのは自分だけだろうか?

さて、月の時間はどうなるのだろう。時差がない時間が設定されて地球に逆輸入される未来もあり得るのかもしれない。

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