サイゼリヤとQBハウス 反前例・反常識

2024/2/24

先日初めてQB HOUSEに行った。都会に住む男性諸氏は聞いたことがあるかも知れないが、格安の髪の毛カット専門店。創業当初からずっと1000円カットを売りに展開していたと思うが、流石に昨今のコスト高には勝てず価格は1350円だった。

一方ランチタイムのサラリーマンの味方と言えばサイゼリヤ。ファミリーレストラン・チェーン、仕事中の外出時にランチ時間帯に時間調整をしたい時にはよく利用する。こちらも500円だった定番のランチセットが600円に値上げされていた。

と書くと昨今の物価高の話題かと思われるかも知れないが、今回書きたいのは業務効率化。

たまたま先日入ったサイゼリヤの店舗では自動配膳ロボットが活躍していた。多くのチェーンレストランがタブレット式のオーダーシステムを採用する中、手書きの「ご注文用紙」に客が手書きでオーダーを書き、店員が確認するという方式を採っているサイゼリヤ(一部Webオーダーも始まっているよう)。フロアの設備投資には消極的なのかと思っていた。

QB HOUSE、こちらはサービスとしては洗髪も無ければ髭剃りもない。フルサービスの理容店と単純に比べることは難しいが、業界の常識に反してカットに特化しているのはコストカットの第一歩。それ以外にも理美容師の負担を減らす工夫がなされ、オペレーションも効率的に見えた。カットされた髪の毛は壁際に掃きこんでおくとバキューム(掃除機)で自動的に吸い込まれて床は綺麗になる。支払いは券売機の前売りチケット。

翻って我が社。電子帳簿保存法に対応すべくシステム導入なども進めているが、一歩引いて見ていると何ともアナログ。書類を電子化するのは良いが、その中身がわかるようなファイル名を付けて指定のフォルダーに保存せよ、とのお達しが出ていた。全て人手で行う必要があるようだ。

それでも3年ほど前に比べると前進はしている。本社から子会社に転籍になった時に見たのは、紙の台帳で管理している売買記録など。それを見た時は昭和かと思った。恐らく先人がやっていた通りの仕事のやり方を踏襲していたのだろう。何とも思わないのか、というのが不思議である。これが我が社に限った事であれば良いのだが、恐らく日本中の至る所で見られる光景なのだろう。

先日、政府に提出する電子書類の媒体からフロッピーディスクが削除されると言う報道があった。現役でバリバリ働いている人たちの中には、フロッピーディスクと言う名前を知っていても使ったことの無い人が大多数だろう。

日本の生産性の低さが指摘されて久しいが、身近なところにもそれらの例がゴロゴロと転がっている。個人的には定例会議、用もないのに期日が来たら会議と称して集まる、などは最たる例だと思っている。

業種や業態が違うので、みんながみんなサイゼリヤやQBハウスを真似することはできないが、今までも常識を見直して無駄を省く精神は学ばなくてはいけない。

上司や先輩に言われたから、「みんな」がやっているから…

停滞する社会、非効率な世の中には常識や前例にとらわれない考え方・行動が求められる。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ビジネス

前の記事

ライドシェア