ライドシェア

2024/1/31

前回の続きで「相乗り」について思いつくままに書いてみよう。

・カープール:アメリカのフリーウェイ(高速道路)には乗用車に2人以上乗っている場合のみ利用できる車線がある。通称Carpool Lane、HOV Laneとも呼ばれる(High occupancy vehicle)。初めてアメリカに行ったときにはすでにあったので30年以上の歴史はあるはず。渋滞時にも比較的空いていて、快適に走行できるレーン。元々は、同じ地域に住んでいる人々や、同じ地区の職場に通勤する人々が相乗りし、渋滞や排ガスを減らすために考え出された。

・タクシー相乗り:色々な形態があるが、都心の郊外で良く(?)あるのが近郊電車の終着駅。終電などで乗り過ごしたサラリーマンたちが降りそびれた最寄り駅まで戻る時に同じ方向の客を集めて乗せてくれる。営業車両なのかいわゆる白タクなのか分からないが普通のタクシーよりもずっと割安。社会人になったばかりの頃に2〜3回利用した。

韓国・釜山では観光地に行った帰りに地下鉄駅までタクシーに乗った。韓国人の友人と2人だったが、途中で手を上げている1人のお客さんを乗せて何事もなかったようにそのまま走り出した。韓国ではタクシーの相乗りは当たり前らしい。

中国・北京でも地下鉄駅からタクシーに乗ると、知らない人が「同方向だろ、同乗させてくれ」と言って強引に乗って来た。少しムッとしたので降りるときに強引にタクシー代を値切った記憶がある。

・小型バン相乗り:タクシー相乗りとほぼ同じだがもう少し乗客が多い時によく使う。小型バスとも似ているが、自分の行きたいところに停まってくれるのでやはりタクシーに近い。

一例がアメリカの空港にあるスーパーシャトルと言うのがある。乗ったのは一度だけ、ダラス・フォートワース空港からホテルまでだったが、格安で早かった。

似たようなシステムは東南アジアのラオスやミャンマーの空港にもあった。自動車ではなくトゥクトゥクの場合もある。トゥクトゥクは東南アジアの国々で一般的、主にバイクで人を乗せる荷台(?)を引く乗り物。馬車の馬の代わりにバイクと想像するとわかりやすい。小型トラックの荷台を人が乗れるように改造したものもある。

地震で閉鎖されていた石川県の能登空港でも公共の輸送機関は乗り合いタクシーのみ、と報道されていた。

・ライドシェア:最近話題の「狭義」のライドシェアはアメリカのUBERや東南アジア諸国のGRABに代表される民間人が空き時間にタクシー同様のサービスを提供するスタイルかと思う。何回か乗ったことがあるが、残念ながら自分で呼んだことは無く、現地の知人が呼んでくれたのに同乗した形。同様のサービスは中国でも滴滴(didi)がある。日本ではタクシーの配車アプリとしてサービスを開始している。

ライドシェアはタクシー業界の反対が大きいと聞くが、アメリカや東南アジアでも最初は同じく反対があったと聞く。

個人的な意見としては、全国画一的に賛成・反対では無く、地域ごとにカーシェアの導入可否を判断するのが良いと思う。ただ、あれこれ問題点を挙げて導入を延期するくらいなら、時限的にさっさと導入して、大きな問題が生じれば取り止めるなり改善するなりすれば良いのではと思う。もちろん、安全確保と万一の保険などの体制は整備しておくべき。

ワークライフバランスや副業などなど、一つの会社・組織に完全には縛られない生活が徐々に認められつつある日本。ライドシェアもこのあたりうまく当てはめ、輸送手段が逼迫する時期・地域で輸送の補完をする仕組みができるのでは、と考えるがどうだろう?

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