カフェで読書

2023/12/10

旅先での理想の過ごし方は海辺やリゾートホテルのプールサイドで寝転がって文庫本を読むこと、だと思っている。
せっかく旅先まで行って、と思われるのはもっとも。知らない土地に行った時は、できる限りその土地を見て回る、美味しいものを食べるのが普通。それは全くその通り。
寝っ転がって本を読めるのは、同じ場所に比較的長い期間滞在するときに限られる。

「理想の過ごし方」ができたのは記憶にある限りは1回だけ。学生時代に沖永良部島に1週間ほど滞在した時。観光やシュノーケリングに疲れたある一日、海辺の崖上に建っている宿から文庫本を一冊持って浜辺に降りて行った。一人きりの海辺で文庫本を読む贅沢な時間だった。

久々にそんな気分になった。仕事で倉敷に1週間滞在。白壁を保存した美観地区が観光スポットになっているが、宿泊はその近く。美観地区はそれほど広くもなく、ざっと観光するだけなら1日でも巡れる。今までにも2〜3回訪れたことがあるので、観光にはそれほど興味は無く、静かに読書、と決め込んだ。
ただ、12月のこの時期、海を見ながら浜辺に寝転がって、と言うのは寒くてできない。もちろん美観地区には海は無いのだが。
そんな時は、カフェで読書。できれば風景や雰囲気の良いカフェが良いのだが、余り人が多すぎてもゆっくりできない。
幸いなことに倉敷にはカフェが多く、落ち着けるところも何とか見つかった。

いつだったか友人と話した時、息子さんがカノジョを探す時の趣味を読書としていたら余りモテなかったらしい。そこで、お父さん(友人)は趣味はカフェ巡り、とするようにアドバイスしたところめでたくお相手が見つかったとのこと。

カフェで過ごす方法は人それぞれ、色々な過ごし方があると思うが読書もなかなか良いものである。
個人的には、読書をする場所としてはカフェは3番目。
上位の二つは冒頭に書いた海辺やプールサイド、それに船上。長距離フェリーのゆったりとした時間の流れと読書は相性が良い。

旅先に限らず、少し日常と離れてカフェ巡り、これはこれで楽しいものである。
気軽に読める文庫本は必須。

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