プライムとスペア
2023/5/13
「プライム」と言う言葉が日本に定着して久しい。
最近では、Amazonプライムなどプライム会員やプライムタイムなど。テレビの視聴者数が最も多い時間帯をプライムタイムと言うが、昭和の頃はゴールデンタイムだったような気もする。
プライムに対応する言葉は「スペア」だろうか。
スペアキーやスペアパーツ、スペアタイヤ、スペアタイムなどなど。プライムよりも早くから日本語に定着している。
最近「プライム」を巡るちょっとした話題があった。
アメリカのニュース専門チャンネルCNNのアンカーの解雇。番組中の発言が不適切だったと言う理由。
曰く、共和党の有力な大統領候補に対して「プライムを過ぎている(Ms Haley was not “in her prime”)」と発言したことが、女性蔑視、年齢差別と問題視されたとのこと。この場合のPrimeは「全盛期」だろうか。
もう一方の「スペア」を巡っては、今年の初めにもっと大きな話題になった。先日戴冠式を行ったイギリスのKing Charles III(チャールズ国王)と故Princess Diana(ダイアナ妃)の次男Prince Harry(ヘンリー王子/ハリー王子)の著書「Spare」。読んではいないが、王位継承のスペア(予備)として育てられたことに対する感情が記されているらしい。実の母親が亡くなって以降も、何かにつけて「予備」「スペア」として暮らさなければいけないのは辛い経験だったとは思う。
プライムとスペアを対比すると個人的には最初の連想する言葉は「プライムリブ」と「スペアリブ」。「リブ」「Rib」はあばら肉。
ロスアンゼルスに長期出張が多かった20代の頃は、時々現地法人の駐在員に連れて行ってもらうLawry’sのプライムリブが楽しみだった。ロウリーズ、日本にも東京に2店舗、大阪に1店舗ある。日本ではまだ行ったことが無いが、アメリカ出張に行かなくなって久しい今、行ってみたいところである。
一方のスペアリブ。こちらは、アメリカではいろいろなレストランで食べられるファーストフードよりは少し高級かも知れないが、それでも庶民的な料理かと思う。思いつくのはTony Roma’s。アメリカ・シリコンバレーでも、東京でも行った記憶がある。手が汚れるので面倒なのだが美味。昼間でもビールが欲しくなる。
さて、人生100年時代。後半の50年をSpareと考えるかPrimeと考えるか。随分と生き方が変わっていくように思う。Spare時間をPrimeとして生きていくのが楽しい、かな、きっと。