夏のスマートフォン
2022/7/5
前回に引き続き、暑い時期の電子機器について。
先日のKDDI通信障害で改めて重要性が認識された携帯電話。
スマホも含めて携帯機器の多くはリチウムイオン・バッテリーを使っている。
リチウムイオン・バッテリーは温度に注意しないといけない。
時々ニュースになる発火・爆発。理由は様々あるが、その一つは高温になったこと。
また、氷点下の低温状態で充電すると内部でショートし、発火につながることもある。
リチウムイオン・バッテリーの種類やメーカーによっても異なるが、使用温度範囲は
放電 -20℃〜+60℃程度
充電 0℃〜+45℃程度
が一般的。
60℃を超える高温でスマホを使うことは少ないとは思うが、だからと言って安心してはいけない。
高温になると寿命が短くなる。
スマホが古くなるとバッテリーの持ちが悪くなる、と言うのを経験した人は多いと思うが、これはバッテリーの寿命。
バッテリーの容量は少しずつ劣化(減少)して行く。当初の20%〜30%劣化すると寿命とされている。
寿命に達したからと言って使えなくなるわけでは無いが、充電を繰り返さざるを得なくなる。
寿命に到達するのが早いか遅いか。これには温度が大きく影響する。
バッテリーがずっと同じ温度の場所に置いてあると仮定すると、温度が10℃高くなると寿命は半分(劣化が2倍早い)と言われている。
次世代バッテリー(全個体電池など)が普及してくると、高温対策が進んで行くと思われるが、今年の夏には間に合わない。
しばらくは、スマホもなるべく涼しい環境で使ってあげる方が良い。
参考までに、バッテリーの寿命については、温度以外に充電電圧も関係する。
寿命を延ばすには、100%充電を避ける方が良い。可能であれば、満充電にせず、こまめに充電をすればよいが「携帯」するには不便。
ただ、温度と充電電圧を比べれば、やはり温度の方がバッテリー寿命への影響は大きいはず。
高温が悪い、とは言っても決して氷で冷やしたりはしないように。急激な温度変化はどんな電子機器にとっても余り良く無いので。