一票の格差 1万倍
2022/6/24
3年に一度の参議院議員選挙が公示された。
今回は、議員定数の見直しが行われ、それまで1県一人以上確保されていた議員定数の原則が崩れてしまった。
改選議席は島根と鳥取で合わせて1、徳島と高知でも1となった。
それに対して、人口の多い東京都は6議席。
人口に対する議員定数の不均衡を是正すると言う理由。有権者あたりの議席数格差が概ね2倍以内になるように調整されている。
人口だけで判断してもいいのだろうか?
世界に目を向けてみると国際連合。
加盟国数 193ヶ国、国連総会では各国1票の投票権がある。つまり193票。
加盟国の人口を見てみると、
最多は、中国 14億人
最少は、ナウル 11000人
1票の人口格差はなんと約12700倍。
すべての国と地域が国連に加盟しているわけでは無いが、簡単にするため、
・ 国連加盟国の総人口 ≒ 世界の人口
とすれば、約77億人。
つまり、1票あたりの人口は約4000万人(=77億人÷193票)。
もし、国連総会の193票が人口比で割り当てられるとすると、人口の多い中国やインドは30票以上、アメリカ合衆国は8票程度。ナウルを始め、人口の少ない国々は多くの国々と共同でやっと1票が確保できることになる。
もっと身近ではオーストラリアとニュージーランド、それに周辺の島国を合わせてやっと1票。
日本は2〜3票。
考えただけでも恐ろしい世の中になってしまう。
ところで日本。いつの時代かよく聞かれた「地方再生」。
1県に1議席もない状態で地方再生などできるのだろうか?