北風と太陽と戦争
2022/3/8
「北風と太陽」と言う言葉がある。
イソップ童話やE-girlsの楽曲にもあるが、元は古代ギリシャの寓話だったらしい。
念のために要旨だけを書くと
厚いコートを着た旅人。北風と太陽がどちらがコートを脱がせられるか競争することになった。
北風は強い風で吹き飛ばそうとしたが、旅人は脱げないようにしっかりとコートをつかんだ。
次に太陽が挑戦。強い陽射しで暑くなった旅人が自らコートを脱いだ。
国と国との争いにも同じことが言える。
今回のロシアのウクライナ侵攻で、今までそれほど親欧では無かったと思われる旧ソ連の国々がEUへの加盟申請に署名したと報道されている。
ジョージアとモルドバ。
モルドバはロシアとウクライナに囲まれている。
どちらの国も、北風(兵力)で攻めてくるロシアに対しては自国を守ろうと動き出していると考えられる。
東アジアでも同じことが言える。
東トルクメニスタン(新疆ウイグル自治区)やチベット、さらには台湾などに対する北風がこの数年ますます強くなっている気がする。
暖かい太陽で照らしていれば、現地の反発も、西側諸国の反発もそれほど強くならなかったと、個人的には思うが、北風に吹き飛ばされないようにする抵抗がますます強くなっている。
老子など昔から戦略家を輩出してきた中国とは思えないな、と思っている。
逆に我々のロシアに対する態度についても同じことが言える。
世界が制裁を強めると、それに負けないように、反発が強くなる。
プーチンとロシア国民は違う(はず)。ロシア国民は暖かい太陽で照らし、ロシア国内から「コートを脱ぐ」ようにしてもらえればよい。
理想論、抽象論を言うのは簡単だが、具体的な現実策はやはり難しそう。
まだまだ先行きは予断を許さない。