1984 情報統制と歴史改ざん

2022/1/31

「1984」と聞いて何を思いつくでしょうか?

単なる数字なので、人それぞれ思いつくことは違うとは思うが、西暦1984年を思いつく人も一定数はいるかと思う。

1984年。
日本では
・グリコ・森永事件発生
・初めてコアラが動物園にやって来た
・エリマキトカゲが大流行
と言う出来事があった年。

世界に目を向けてみると
・サラエボ冬季オリンピック開催
・ロサンジェルス・オリンピック開催
・ターミネーターが未来世界(2029年)からタイムトラベルで送られてきた(?)

また『1984(Nineteen Eighty-Four)』の舞台となる年でもある。
『1984』は『動物農場(Animal Farm)』とともにイギリスの小説家ジョージ・オーウェル(George Orwell)の代表作。

ずっと読めずにいたのだが、日本語の文庫を買って読み始めた。

『1984』が最初に刊行されたのは1949年。
書かれたのは1948年、第二次世界大戦が終わり、世界がまだ混沌としていた頃。イギリスでは1936年からBBCがテレビ放送を始めていたが、日本ではまだ始まっていない時代(NHKの初放送は1953年)。
偶然かも知れないが、日本でNHKがBS1の試験放送を開始したのは1984年。

まだ読み始めたばかりであるが、現代世界にも通じる題材が散りばめられている。

テーマは独裁政党が支配する国。
住民は監視され、表情や行動、会話内容などから「党」に敵対しそうな人物が特定され「消される」。
書籍・文献などに登場する人物であった場合は、過去に出版された書籍などからその名前が消され、歴史上からも「消され」てしまう。
産業統計などの改ざんは日常茶飯事。住民に届けられる情報は「党」によって制御されたもの。

「党の改革」以前の記憶がある人にとっては不自然な状況だが、文献類をいくら調べても自分の記憶を裏付ける資料は見つからないので、自分に自信が無くなっていく。

と、小説の内容をかいつまんで書いているつもりだったが、どこかの国が置かれている現状との境界線が分からなくなってきた。
このブログで何回か触れてきた香港やミャンマー、それにアフガニスタン。
それ以外にも世界には『1984』をお手本にして国造りを行っている国もあるように思えてくる。

我が日本も、もしかしたらマスメディア等を通じて巧妙に情報統制されている可能性も無きにしも非ずである。

ちなみに『動物農場』は、高校の英語の副読本で一部を読んで以降、こちらも読む機会は無い。
ニンテンドーのゲーム「どうぶつの森」と言う言葉を聞くたびに独裁者のブタを思い浮かべてしまう自分がいる。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

閑話

前の記事

カンニング対策
過去・現在・未来

次の記事

北京の冬