四国の魅力

2021/11/25

引き続き四国の話。

物議を醸した都道府県魅力度ランキングで、四国4県は、
香川 28位
高知 29位
愛媛 32位
徳島 42位
と下位に集まっている。

あるアンケート調査によると国内で行きたい旅行先では、四国は最下位。想像通り北海道がトップ。

中国地方や近畿地方からは海を越えればすぐ四国だが、関東地方からは遠い。東京からの物理的な距離では北海道・札幌や九州・福岡よりも近いが、特に心理的に遠い。
四国に観光地が無いかと言うとそんなことは無く、金毘羅山や道後温泉、鳴門の渦潮、足摺岬に四万十川、その他たくさんある。

北海道と違う点は、四国には4つの県があること。四国が一体となって観光キャンペーンをしてはいるのだろうが、東京圏に住んでいると認知度が低い。

今回行ったのは大歩危・小歩危、祖谷(※)。徳島県であるが、他の三県(高知、香川、愛媛)とも接する四国の中央・三好市にある。

新型コロナが比較的落ち着いているこの時期、三好市では観光キャンペーンを行っているが、対象は西日本からの旅行者のみ。人口の多い首都圏は相手にしていないように思える。
宿泊先を予約してからキャンペーンの存在を知ったので、いずれにしても自分としては関係無かったが。
意図して戦略的に東日本を排除しているのであれば別に構わないが、東京から四国への心理的距離が縮まらない。東京への認知度訴求は諦めているのだろうか?

さて、大歩危・小歩危や祖谷、ボーッとすると言う今回の旅の目的にはぴったりだった。逆に言うと、短時間に観光地をたくさん巡り、名物を食す欲張り旅行にはあまり向いていないかも知れない。

基本的に列車(電化されていない)と路線バスだったが、本数は少ない。また、交通系ICカードは使えず現金のみ。東京近郊で5分毎にやって来る電車に、切符を買わずにカード・タッチで乗車する生活に慣れていると、はっきり言って不便。
ネットで時刻表は調べられるので、時間通りに行程を組めば問題無いが、行き当たりばったりだと少し路頭に迷うかも知れない。

レンタカーを借りても良いが、曲がりくねった山道、バスとすれ違う際は時には狭い道をバックして道を譲らなければいけない。どこまでも真っ直ぐな北海道の道路を快適に走るのとは少し勝手が違う。

「快適な」旅行を求めるのであれば、もしかしたら四国、少なくとも三好市は向かない。逆に言うと、非日常、現金払い主流の昭和を振り返るには良いかも知れない。
不便とは言っても、日本語は通じ、観光地の土産物店や食事処、宿泊施設などクレジットカードやスマホ決済ができるところも多い。手持ちの現金が無くなった時には郵貯銀行に行けば良い。
自分が学生時代に行った頃よりは安心できる。

近畿地方では、四国八十八ヶ所のお遍路に行く・行ったと言う話はよく聞く。東京では身近に聞いたことはないが、四国には四国の楽しみ方がある。

大歩危の近くは、妖怪・児啼爺(こなきじじい)のふるさと。
怖いもの見たさに、不便さを求めて、四国旅行を考えてみるのも良いと思う。
四国には四国の魅力がある。


大歩危: おおぼけ
小歩危: こぼけ
祖谷: いや

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