四国 学生時代の不便な貧乏旅行

2021/11/23

何回目かの四国旅行に行った。
純粋に観光と言うのは随分と久しぶりな感がある。出張のついでに道後温泉に立ち寄ったなどはあったが。

大学生の頃、友人と2人で貧乏旅行をしたことがある。
目的地は高知県。
有名なはりまや橋を横目に見ながら、足摺岬や桂浜に行った。

当時は、クレジットカードが使える店はほとんど無く、現金使用オンリーだった。
銀行のATMは全国にあったが、都市銀と地方銀行、郵便局(現在の郵貯銀行)での相互利用はできなかった。高知にも当然都市銀行のATMはあるだろう、と思った自分が世間知らずだった。

3〜4泊の短い旅行だったが、持って行った現金は、その間の貧乏旅行にギリギリ足りるかと言う程度だった。

足摺岬ではバス代を節約するため(だったか…?)、灯台から土佐清水まで歩いた。全行程を歩いたのか、途中であきらめてバスに乗ったのかもあいまいだが、バス代は少し節約できた。

どんな宿に泊まったかの記憶も無いが、帰路の高知から大阪までの船のチケットを買うと、宿泊代が無くなったと言う記憶はある。

公園で一夜を明かそうとすると、お巡りさんに尋問された。天気の良い夏は、外で夜を過ごすのには何ら問題は無く、盗られるものは何も無い貧乏学生。事情を説明すると特に咎められることは無かったが、公園で野宿をする旅行者はやはりそれ程多くなかったのだろう。

高知から大阪の船内では、食事はカップラーメンで済ませたが、朝に大阪南港に着き、淀屋橋駅にたどり着いた時には持ち金が165円(正確では無いかも知れないが)しか無かった。京都の実家に帰るのも足りるかどうかと言う金額だった。
同行した友人は、その時の手持ちは600〜700円。淀屋橋駅でモーニングセットをご馳走してもらい、人心地ついて京都に向かった。

社会人になってからは、流石にそんな無謀な旅はできなくなってしまった。
今回もスマホで地図の確認はでき、ATMが無くてもクレジットカードやスマホ決済で支払い。宿泊予約、長距離の交通費支払いもネット経由。

ただ、今でも四国内のバスや鉄道はSUICAなど交通系ICカードはほとんど使えず、現金主体。改めて不便さを感じた。
スマホやカード類で何でも行う利便性、一度手に入れてしまったこれらの利便性は手放すことはできない。

使う金額や交通手段、宿泊場所などを制限する「〇〇縛り」を自分に課し、不便を体感し、不自由な行動をするのも新鮮である意味楽しいかも知れない。
海外に行けない今のうちがチャンス。

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