トラウマ

2021/11/13

久しぶりに小田急・快速急行に乗った。
ふと、今年8月の小田急の快速急行や、先日ハロウィーンの夜の京王線特急、刺傷事件で怪我をされた方や遭遇された方は、電車に乗るのが怖くなったのでは、と思った。

以前も書いたが、JR西日本の尼崎脱線事故の列車に乗っていた知人がいる。
その直後、恐らく半年後ごろに知り合ったのだが「電車には怖くて乗りたくない」と言っていた。

また、御巣鷹山に墜落したJAL123便に乗る予定だった元グループ会社の同僚も飛行機に乗るのは怖いと言っていた。

トラウマ。心的外傷。

自分のトラウマは中国・広州市(広東省)郊外のできごと。
会社(上海事務所)の先輩の女性(Lさん)と日本からの出張者に同行して、取引先を訪問。翌日も打合せ予定だったので同地に宿泊。夕食を食べに、ホテルから500mほど離れたレストランで食事をした帰り、歩道を歩いていると、いきなり、日本からの出張者が叫び出した。
何があったのかと振り返ると、Lさんが倒れていた。
聞くと、走って来た2人乗りモーターバイクがLさんのショルダーバッグを引ったくろうとした。Lさんはバッグを手放さなかったので、引き摺られ、顔から歩道に激突、前頭部を強打して意識が朦朧としていた。

すぐに警察を呼ぼうと思ったが、初めて行った中国の知らない土地。
近くにいた人に状況を説明して、警察を呼んでもらった。
その後、救急車も呼んでもらい病院搬送。自分は後からタクシーで病院に行った。

どうやって連絡したのか記憶にはないが、取引先の中国企業の人たちも心配して病院に駆けつけてくれた。最初に言われたのは「短い距離でも歩いての移動は危険」。取引先の人たちは3人が来てくれたが、全員が家族の女性が同様の被害に遭っていると言っていた。バッグをすぐに手放したので、怪我をすることは無かったとは言っていたが。

また、高級腕時計をしていると、時計欲しさに腕を切り取られる事件も時々起きている、とも言っていた。

怪我をしたLさんは、その地で1ヶ月ほど入院していた。上海に帰って来た時も、まだ傷跡は完治せず、その後しばらく療養していた。

それ以来、広州市に行くのは嫌だ。
その後、別の仕事で2〜3回は広州市に行っているが、中心街だけで危険な目に遭うこともなかったが、いつもあの時を思い出す。

自分の場合は、広州に行かなければ良い。
しかしながら、小田急や京王線など毎日のように利用する電車で被害に遭遇された方々は、毎日辛い思いをされているに違いない。
トラウマの症状は外からはわからない。周りの理解が必要。

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