ローンの意味と株式暴落

2021/9/22

今まで知らなかった言葉(単語)、特にカタチのないものを理解するのは意外と難しい。言葉は見たり聞いたりしていても、内容がよく分かっていないこともある。

2000年代の初めに中国にいた頃に、説明できなかった言葉があった。

一つは「バリアフリー」。
当時は、日本語にバリアフリーと言う言葉が根付きつつあった頃かと思うが、
・車椅子でも通れるように階段では無くスロープにする
・鉄道駅にエレベーターを設置する
など具体例を出すことはできたが、「バリアフリーとは何か?」と問われるとうまく回答できなかった。中国語の表現力の問題もあったが、日本語でもしっかり理解できていなかった(今でも理解できているかどうかは怪しいが…)。

同じように「サービス」と言うのも難しい。
中国語では「服務(fú wù)」と言うが、当時のレストランなどのウエイトレスの呼び名が、それまでの「小姐(xiǎo jiě)」から「服務員」に変わりつつあった頃。中国人の「服務」に対する理解は、そこからの想像だったように思う。
日本人の自分には、サービスはもっと幅広いものだとは理解できていたが、それをどんなものかを説明するのはやはり難しかった。

もう一つ、当時の中国で、一般庶民が理解できていない、と言われていたものが「ローン」。
ちょうど自動車やマンションなどを「ローン」で買えるようになった頃だったと思うが、一部中国市民の間では、「お金が無くても車や家が買える」のが「ローン」だと言う認識だったようだ。
ローンの認識としては、確かに間違ってはいないのだが、「借りたもの(お金)は返す」と言う「常識」については認識されていなかったとも言われていた。住宅や自動車の営業マンが、営業成績を伸ばすためにローンの都合の良い部分だけを説明したからかも知れない。
はっきりした数字は覚えていないが、当時の日本の住宅ローンの不良債権率(焦げ付き)はせいぜい数%だったのが、中国では数10%(5割近い?)とも言われていた。

中国の不動産大手・恒大集団のデフォルト(債務不履行)危機が数日前に報道され始めた頃に、20年近く前のそんなローンにまつわる話しを思い出していた。恒大と2000年代初頭のローン焦げ付きに関連があるかどうかは知らないが。

ニューヨーク(9/20)や東京(9/21)の株式相場が暴落したが、これから収束するのだろうか?
それともリーマンショックのような経済危機に進むのだろうか?

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