イスラム教徒の習慣

2021/7/25

東京オリンピックについては、批判や問題提起のニュース記事は相変わらず多い。

その中に「五輪の報道拠点、ムスリムに不評 礼拝室、ハラル料理もなく」と言う記事があった。
日本にいると礼拝室やハラールとはほぼ無縁で過ごせるが、一歩外に出ると、これらイスラム教の風習に自分がいかに無知か、と思い知らされる。

留学中にインドネシア人のイスラム教徒のクラスメイトがいた。クラスでそれぞれ手料理を作って持ち寄るホームパーティーのような催しがあったが、そのクラスメイトからは「安全な」料理にして、と言う依頼があったので、肉類は使わない料理を作って行った。
当時は、肉類、特に豚肉が無ければ良いのだろう、くらいに思っていた。
厳密にはハラールと言う事細かに決められた手順で準備された食材・料理だけが許される。ハラールと言う言葉は当時も知っていたが、単に「イスラム教徒が食べる食事」程度の認識だった。

タイの首都バンコクのスワンナプーム国際空港のイミグレーションを出ると3階のレストランなどが並ぶフロアの目立つ所にに「礼拝室(Muslim Praying Room)」がある。
タイは仏教徒が大多数であるが、特に南部ではイスラム教徒も多く、また、隣国マレーシアはイスラム教国家である。
日本に比べるとイスラム教が身近な国ではある。

日本では、時々ハラール食材を売る店や提供するレストランを見かけるが、今のところ礼拝室は見たことが無い。ネットその他で検索すれば、もしかしたら多くあるのかも知れないが、恐らく多くの日本人にとっては、身近な存在とは言えないと思われる。

新型コロナ前には、一部の食品・化粧品のメーカーがハラール商品に力を入れる、と言う報道があったと記憶しているが、一般のハラール食品や礼拝室に関する対応・認識を見る限り「インバウンド、インバウンド」と叫んでいた日本はお粗末としか言いようが無い。

今回のオリンピックでは、これからも「井の中の蛙」状態が色々と指摘されて行くのでは、とある意味楽しみである。

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