中国の洪水 地下鉄水没

2021/7/22

世界中で洪水や土砂災害が続いている。
ドイツやベルギーの洪水では180人程の方が犠牲になっている。
中国では、北京や鄭州の洪水がニュースになっている。

特に、鄭州(河南省)の地下鉄車両内への浸水に関する画像・動画は毎日地下鉄で通勤する都会の自分たちにとっては衝撃的。

日本は、雨が多いことから、ある程度の大雨が降ることを前提にインフラは造られている。
身近なところでは、多くの道路は中央が高く、路肩に向かって低くなっている。横断勾配と呼ばれるらしいが、降った雨水を道路に溜めずに、流すため。

地下鉄では、駅の出入り口の階段などの部分が一段高くなっている。また、止水版も常備されていると言う。ある程度の雨であれば、地下鉄駅への水の侵入は防げる最低限の仕組みは施されている。

北京の道路には勾配は付いていない(少なくとも同地に住んでいた2002年ごろには無かった)。滅多に雨が降らないので、年に1回あるかないかの大雨の為にそんな「余分な対策はしない」と言うのは合理的ではある。たまの「大雨」の時には、北京の道路は水浸しになる。日本の感覚では、ちょっとした「本降りの雨」程度で大雨とは言えないが、水はけが悪いので仕方が無い。
北京の地下鉄の駅入り口は、東京と同じように一段高くなっていたはず。止水版が備え付けられていたかどうかは知らないが。

鄭州のある河南省は、拳法で有名な少林寺や古都・洛陽がある。河南省の「河」は「黄河」を表す。
同地には行ったことは無いが、街の造りは北京などとそれほど変わりは無いのかと想像する。

今回の大雨は1000年に1度と報道されており、近代の都市造りにはそれほどの大雨は想定されていなかったのだろう。
鄭州での7月20日午後5時までの1時間の雨量が201.9mmと報道されている。

東京メトロの風水害対策」と言うWebページによると、想定雨量は1時間当たり153mmとされている。
東京や大阪、名古屋などの大都市でも、今回の鄭州と同じような1000年に1度の大雨が降ると、同じように地下鉄は水没する可能性はある。

最近は、夏になると毎月のように「50年に1度」の大雨、などの報道がある。
1000年に1度も数年に1度は起きるのかも知れない。

自分の身は自分で守るしか無い。危険な時は地下鉄を避けるなど、自分の行動オプションを想定しておく必要がありそう。

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