アメリカザリガニ
2021/7/9
「アメリカザリガニ、特定外来生物に指定へ 放出禁止に」と言うニュースがあった。
アメリカザリガニは、池や小川などどこにでもいる赤いザリガニ、名前の通りアメリカから来た外来生物なんだろうな、とは思っていたが、いまさらの「特定外来生物」指定と言うニュースは少し驚いた。
子供が小さい頃、また、自分自身が小学校の頃は、近くの小川などでザリガニ釣りをするのが子供の遊びだった。赤くて大きいアメリカザリガニが釣れると少し自慢だった。釣ったザリガニは家に持って帰りバケツなどに入れてしばらく飼っていた。
ネットで調べてみると、アメリカザリガニは今から100年近く前の1927年(昭和2年)に輸入されたということだ。目的は、食用ガエル(ウシガエル)の餌。
1927年は関東大震災から4年、昭和の金融恐慌が起きた年でもあり、日本は不況に喘いでいた。そんな時代に、カエルを食用にしようとするのはある意味合理的なことかも知れず、また、カエルの餌としてアメリカザリガニを輸入したと言うのも当時としては、それほど批判されることでは無かったのかも知れない。
さて、ザリガニ。
中国・北京には名物のザリガニ料理がある。
自分は食べに行ったことは無いが、タライにいっぱい入ったザリガニをビールと一緒に食す、と言うのが通らしい。
日本で、友人の結婚式だったかにザリガニ料理を食べたことはあるが、野菜などと一緒に上品に一匹だけ皿に盛られたザリガニは、別に違和感も無く、美味しかった。ただ、タライに一杯あるザリガニを食べるのとは少し違う。
中国語では、ザリガニは「小龙虾」と書く。日本の漢字では「小龍蝦」。「龙虾」はロブスターなので、小さいロブスター、と言うことで食材としては特に変なものでは無い。
アメリカでもケイジャン料理ではザリガニを食べる。
現在の日本にアメリカザリガニがどれくらいいるのか知らないが、駆除する一番手っ取り早い方法は、人が食料にしてしまうことかとも思う。
気候変動その他で、食糧危機が叫ばれて久しい。食料の輸入比率が高い日本では、アメリカザリガニは貴重なタンパク源ではありそうだが、美味しく調理されたザリガニを時たま食べるのは構わないが、日常的に食べるには少し抵抗がある。