経済合理性と新型コロナとオリンピック 感情を無視した施策

2021/7/5

経済学に経済合理性と言う言葉がある。
経済的に合理的な行動、つまり、損得で人々は行動する、ことを表した理論。
世の中の人が全て経済合理性に従って行動すれば、経済はかなりの程度で経済学で予測できるように動くのかも知れない。
しかしながら、人々は経済合理性(損得)だけでは動かない。「可愛い」や「かっこいい」、「好き」「嫌い」など感情で動く。モノを買う時もこれらの感情はどうしても働く。

東京初め首都圏の新型コロナ新規感染者数が再び増えて来た。
東京都では6月21日に緊急事態宣言が解除され、まん延防止等重点措置に切り替えられたが、6月20日から新規感染者数が前の週より増えている。
今までは、規制を強化したり緩めたりすると、その効果・影響が表れるのは約2週間後と言われていた。つまり、今回感染者数が増加に転じているのは、緊急事態宣言の解除とは関係無いことになる。

東京オリンピックは安心安全に開催する、と根拠も無く言われている。
怪しくなってきたが、選手団をバブル方式で囲い込み、外部との接触を断てば海外からの感染者入国による感染者数増加は抑えられる可能性もある。
ただ、東京オリンピックに反対している人たち(自分も含めて)の感覚は、
・何故オリンピックを敢えてこの時期に開催する必要があるのか、納得できる理由を説明して欲しい。
・オリンピックだけ良くて、運動会や飲食店での大規模宴会、飲酒は何故ダメなのか?
と言ったものでは無いかと想像する。

今まで1年以上にわたり、感染拡大防止に向けて何とか頑張って来た人たちの気持ちは切れつつあるのが、最近の感染者増の一因では無いだろうか?
選手は良いとしても、海外から関係者の来日や、自粛とは言ってもお祭り騒ぎ、そんな中、新型コロナのために自由な生活を犠牲にするのは馬鹿らしい。感情的に行動するのは自然な流れだと思う。

しかも、国内外のオリンピック関係者や政治家は、日本国民の感情を逆撫でする発言が多いように個人的には感じる。
他人の気持ちを理解できないリーダーはどんな組織でも部下の信頼や尊敬は得られない。

今後、3週間、2ヶ月、日本はどうなるのだろう?

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