共産党と少数民族

2021/7/2

昭和の小学校で習った日本は、大和民族の単一国家だった。
記憶は曖昧ではあるが、担任の先生はアイヌと言う少数民族もいるので、単一民族国家と言うのはおかしい、と言っていた。
当時の京都の教員は共産党支持者(日本共産党、念の為)が多く、その担任の先生も共産党系だった。

単一民族国家と言っていたのと日本共産党支持が関連あったかどうかは今となっては分からないが、子供なりに単一民族と言うのは確かに変だな、と思った。

さて、昨日7月1日は中国共産党100周年と言うことで、同党最高中央委員会総書記の習近平が演説をしていた。
全文を読んだわけでは無いが、基調として「中国共産党のお陰で偉大なる中華民族が復興した」と言うことのようだ。
他国の一政党のことにとやかく言うことは無いのであるが「中華民族」以外は蔑ろにされている。

中国は大多数(国民の約90%)を占める中華民族以外に、55の少数民族が生活している。演説には「中華民族」以外に偉大な「中国人民」と言う言葉も出てくるが、付け足しと言う感は否めない。

最近の各国報道でも批判を受けているウイグル人やチベット人、モンゴル人などの少数民族迫害、「中華民族」以外の人達は「偉大なる」中国共産党による恩恵は受けていない。

もう少し拡大解釈すると台湾をはじめ、世界中に中華民族が多く暮らしている。海外の中華民族は「華僑」と呼ばれ、呼び方は別として日本にも沢山住んでいる。これらの人々も中国共産党が恩恵を与えたか、または、今後恩恵を与えることになる、と言うことだろうか。

ただ、これらの中華民族個人と中国共産党を混同してもいけない。
日本にもアイヌや韓国・朝鮮人、中国人などの「外国人」、さらには、性的マイノリティ―と呼ばれている人、その他社会的な差別を受けがちな人々など多様な人々が生活している。それらの人々の差別を無くさないで他国の政党を批判することはできない。

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