G7サミットと肘の挨拶

2021/6/13

G7サミットがイギリス・コーンウォール(Carbis Bay, Cornwall)と言う場所で始まった。
アメリカのキャンプデービッドで開催される予定だった昨年2020年のサミットは新型コロナの影響で中止され、2年ぶりの開催。
世界が色々な対立基軸、矛盾を抱える中開催される国際会議は貴重な機会だと思う。

今年のサミットは、民主主義が結束し、新型コロナ感染症から復興し、よりグリーンで豊かな未来を築くと言うのがテーマ。
一時期ロシアも加えたG8サミットだったが、2014年以降は再び元の7ヵ国に戻っている。ロシアが入っていると今回の「民主主義」と言うテーマはそぐわないだろう。

さて、ニュース映像を見ていて違和感を覚える、と言うか、新型コロナ禍の世相を反映している、と感じるのが首脳同士が交わす挨拶「肘タッチ」。英語では「Elbow bumps」「Elbow shake」「Elbow touch」などと表現されている。
新型コロナからの復興を目指すうえで、今までの握手に代わる挨拶の方法を世界に示すのは、インパクトはあるかも知れないが、どうしてお辞儀じゃダメなのか、と言う疑問もわく。握手だと身長差があっても調整できるが、身長差のある人同士の肘タッチはどうもぎこちなく見えてしまう。

スポーツでは試合や演技後に観客に向かって、手を振るのと同じように、お辞儀する場面も良くあると思うのだが、手が届く範囲の相手に対してはやはり触れないといけないのかも知れない。

スポーツつ言えば東京オリンピック。東京オリンピックの開催と目下の最大懸念事項である新型コロナ対策。
この二つはどのような融合を目指すのだろう?
そもそもオリンピックは開催都市・東京のイベントだと思うが、一義的には当事者では無い一国のリーダーが、壊れたテープレコーダーのように「安心安全の大会を目指す」と言って、もう一つのテーマ「民主主義チームの結束」の邪魔にならないのだろうか?

海外のマスメディアは依然として東京オリンピック開催に反対している、と言う報道が入ってくる。それぞれの国でどれくらいの地位を占めるメディアかわからないので、国民や首脳陣のオリンピックへの態度はよくわからない。

日本では、肘を使った挨拶には「肘鉄をくらわす」と言う立派な言葉がある。「誘いや要求を強くはねつける」と言う意味。
肘タッチでサミットに迎えられた首相が、東京オリンピックへの各国の参加要求を肘鉄で返される、と言うことは無いだろうか?

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