雲南省の野生象

2021/6/7

中国・雲南省で野生象の群れが彷徨っている、とニュースになっている。

野象谷のゾウのショー

日本でも、北海道や東北地方などで、ヒグマやツキノワグマなどが民家に近寄って来た、入って来たと言うニュースが時々あるが、家の扉を開けたら15頭以上の象の群れがいた、と言うのは想像するだけでも怖い。

象は頭が良いので、一般的にはそれほど凶暴では無いのかも知れないが、空腹時には見境なく食料目掛けて襲って来ることは十分考えられる。

逃げ出した場所は、中国・雲南省のミャンマー国境の保護区だと報道されている。以前にも書いたが、西双版納(シーサンパンナ)の「野象谷」。

野象谷の観光拠点
運が良ければ野生象が見られる

中国のニュース記事によると、中国には昔からアジア象が生息していた。
」の略称で呼ばれる河南省、河南を中心とした黄河流域がその中心地であった。
実際に「豫州」がゾウの中心地だったかどうかはわからないが、古都・洛陽のあった地なので、昔は都にもゾウがいたのは確かなのだろう。

その後、気候変動や環境の悪化に伴いゾウの生息域は南下し、現在は雲南省・シーサンパンナが野生象の唯一の生息地だと言う。今回の群れは、そのシーサンパンナを離れ、500km弱離れた雲南省の省都・昆明まで移動している。地球温暖化で、シーサンパンナより涼しい北に向かっているのだろうか?

野象谷は、総面積約370haの保護区。東京ディズニーリゾートのパーク部分(約1km²)の4倍弱。
生息数が増加している象にとっては、その保護区も狭いのかも知れない。

21/7/4 面積の比較を訂正しました。

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