天人相関説 政治と天災

2021/5/28

ガラにも無く、哲学・宗教に関する本を読んでいる。本当は、どこにも行けないゴールデンウィーク中に読み終わるはずだったが、遅々として進まず、やっと半分くらい読み終わったところ。

哲学者と言うと、ソクラテスやプラトン、孔子や孫氏、宗教家であればイエス・キリストやムハンマド、釈迦と言った名前が思い浮かぶ。代表的なそれらの人(イエス・キリストは人では無いと言う説もある)を初め、多くの哲学者・思想家のことが書かれている。

孔子より少し後の時代の思想家に孟子と言う人がいた。儒教を唱える儒学者。その説に「天人相関説」と言うのがある。ネットで検索するとすぐに出てくるので、詳しい内容はそちらに譲るが、自分なりに解釈すると「国を治めるトップが悪政を行うと、自然からの報いを受ける」。天罰を受けるという事。

新型コロナが天罰かどうかは分からないが、天人相関説をもとに解釈すると、世界中の国々のトップの悪政が引き起こした結果と言うことになるだろうか。少なくとも、初期段階で油断してパンデミックを引き起こした原因は、指導者たちの「悪政」と言われても仕方がないかも知れない。
新型コロナの感染拡大については、初期段階の素早い対応、その後のメリハリを持った対応などで、ある程度の封じ込めに成功している国もあり、失敗した国については「国を治めるトップが悪政を行うと、自然からの報いを受ける」と言う因果があると言える。

ただ、件の本を読んで「天人相関説」と言うのを知った時に思い浮かんだのは、二つの天災。
阪神・淡路と東日本の大震災。

普通に考えれば政治とこれら震災には何の因果も無いはずであるが、孟子の説によると、時の政治が悪いから災害が起きたと言うことになる。
阪神・淡路は、当時の日本社会党などによる連立政権、東日本の時は民主党が政権を担っていた。
2回の大震災とも戦後のほとんどの期間、政権を担っている自民党の政権では無かった、と言うのがどうも気持ち悪い。

やはり、孟子と言う人は、先を見通す偉大な思想家だったと言うことだろうか?

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