二兎を追うもの一兎も得ず オリンピックと新型コロナ
2020/5/7
アメリカのワシントン・ポストが「東京オリンピックは早期に中止の決断をすべき」とのコラムを載せた。
いよいよ外圧が強くなっていく兆しだろうか?
依然として日本は、新型コロナ対策としてワクチンの早期接種と水際対策を進めているものと思われる。特にワクチン接種に関しては、ワクチン入荷の目処は立ったようだが、接種体制、特に人員の確保が課題になっていると報道されている。
一方では、東京オリンピックに向けて粛々と準備が進められ、テスト大会なども開催されている。
こちらも、医師や看護師のボランティアを募集したり、海外から来るアスリート・関係者の入国に関する特例(2週間の待機不要など)が議論されているように聞こえてくる。
折しも、政府は、感染拡大が続くインドからの入国者に対する水際対策を強化する検討に入った。インドだけで無く、他の国でも同様の感染拡大が見られた場合、水際対策を強化するのだろうか?
入国特例と水際対策は完全に矛盾した対策。また、ワクチン接種とオリンピックへの医師・看護師の派遣については、人員不足が目に見えている。
アメリカが唯一の超大国と言われていた頃、大規模な2地域の紛争に備える二正面作戦を維持していた。世界で二つ同時に紛争が発生してもどちらも対応できる軍事力があった。オバマ大統領の時代に国防予算削減で、この二正面作戦は放棄された。
今の日本に、新型コロナと東京オリンピックの2つに同時に対処する国力はあるのだろうか?
甚だ疑問に思える。
昔からある日本の諺「二兎を追うもの一兎も得ず」。どちらか一匹のうさぎを獲ることに専念した方が良いと思うのだが…
「日本の医療体制、国民の命を犠牲にしても東京オリンピックは成功させます」とでも宣言してくれればわかりやすい。平和ボケの日本人も流石に目を覚ます、かも知れない。
このまま進めると、新型コロナ対策も東京オリンピック・パラリンピックもどちらも成功が得られないと思う。
自分の考えは間違っているだろうか?
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