緊急事態宣言の混乱
2021/4/28
東京などに3度目の緊急事態宣言が発令された。今回ははじめて身近な取引先で混乱する場面があった。
東京有明にある東京国際展示場、通称、東京ビッグサイト、観客を入れてのイベント開催が制限された。
展示会と言うのは、観客(来場者)があってはじめて成り立つイベントなので、開催できなくなった。これについては、賛否はあろうが、仕方が無いとも思う。
問題はその発令方法やタイミング。
4月23日(金)に発令され、25日(月)から制限となった。
東京ビッグサイトで行われる一般産業が対象の展示会は、水曜日~金曜日の日程で開催されることが多い。その場合、開催日の前々日と前日(月・火曜日)が準備と言うのが普通。
今回は、29日(木)が祝日のため、月曜日~水曜日の3日間と言う日程になっていた。そうすると、土曜日と日曜日が準備・設営となる。
企業向けの展示会は、
・ 会場(東京ビッグサイト)と展示会主催者が契約を交わし、
・ 展示会主催者と出展企業が契約を交わす
と言うのが一般的。
今回の緊急事態宣言発令の場合、
・ 東京都から東京ビッグサイトに開催制限の連絡
→東京ビッグサイトから展示会主催者に連絡
→展示会主催者から各出展企業に連絡
と言う流れになる。
出展を予定していた取引先は、このような正規ルートからの連絡は無く、懇意にしている別のサービス会社から連絡を受けたらしい。
繰り返しになるが、金曜日に宣言が発令され、月曜日から制限。一般企業は、土日曜日が休業の所が多いが、金曜日に連絡が付かなければ、知らずに土曜日または日曜日に準備のために会場へ、準備に関わらない人は知らずに月曜日に会場に、と言うことにもなりかねない。
東京近辺の企業・団体はまだ良いが、遠方から出展を予定していた企業や団体は、大いなる経費と労力の無駄使いになってしまう。
宣言発令の前には、マスコミで、○○日に専門家会議が開かれ、宣言の是非を問い、○○日に発令の見込み、などと報道はされていたが、いつから制限がかかるのか、また、どんな業種にどんな制限がかかるのかなどはわからなかった。
今回3回目の宣言であるが、考えてみると飲食・旅行業界の人たちは毎回こういう苦労をされているわけだ。
確かに「やってられない」と言う気持ちになるのはよくわかる。