当たり前の旅

スマホのバッテリーが30分しか持たなくなり、電車で久々に文庫本を読んでいた、と書いたが、内容は旅のエッセイ

当たり前のように飛行機に乗り、当たり前のようにニューヨークJFK空港に着陸し、当たり前のようにニューヨークのジャズバーに行く。

自分はニューヨークは仕事で一回行っただけだが、その気になればアメリカやヨーロッパの街、もちろんその他の地域でも良いのだが、に行くことができた当たり前が遠い昔のような感じがしてくる。
普段であれば、年末年始の海外旅行を心待ちにしている人も沢山いらっしゃるであろう。

海外との往来は少しずつ回復しているが、レジデンストラック(居住者の往来)と一部ビジネストラック(業務出張)のみ。
観光旅行はまだまだ再開される気配が無い。

そんな海外旅行、昨年まではインバウンド客の利便性向上を目指して〇〇を行う、と言われていた。
各種案内の多言語化、WiFi環境の充実・ICTの活用などなど。

利便性が上がれば旅が楽しくなるか、と言うとこれは別の問題。件の文庫本にもこんな表現がある。
「…便利なことは便利なんだけど、いささか淋しいような気がしなくもない。不便さは旅行を面倒なものにするが、同時にそこにはある種の喜びーーも含まれている」。

不便な思い、小さなトラブルに遭った旅は印象に残る。
昨日の記事は「適度な緊張感」。旅にも少しだけ緊張感があるほうが刺激があって楽しい。

それよりも、普通に旅のできる世の中にいつもどるのだろう。

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