キーボードのブラインドタッチ
東日本大震災の後からだったか、わが社では昼休み時間に事務所が消灯されている。
昼の12時になると総務部の部員が蛍光灯(未だにLEDでは無い)のスイッチをオフにして歩いて行く。工場ラインでは無いので、12時きっかりに仕事がひと段落つくでも無く、消灯された蛍光灯を席に座っている人が再点灯する、と言うのが恒例になっている。
ご存じのように、蛍光灯はスイッチのオン/オフをするたびに寿命が短くなる。聞くところによると、わが社の事務所の蛍光灯寿命は、同じビルの他社に比べると半分程度だとも言う。
さて、パソコンでタイピング途中に消灯されると、途中で止めることも、立ち上がって蛍光灯を点けに行くことも面倒なので、そのままタイプを続ける。少し不便ではあるが、スクリーンは見えるので、タイプした文字が正しいかどうかは判別できる。切りのよい所までのワン・センテンス分程度であれば何とかなる。
半年ほど前だったか、会社のラップトップPCが更新され、小型のものになった。同時に、オフィスには21インチくらいの大型モニターも備えられた。ペーパーレス化の一環だと思う。大画面だとプリントしなくても2つの書類を画面上で比較でき、また、PC画面と大型スクリーンの両方を使えば、さらに多くの書類を同時に表示できる。
ただ、大きな問題として、新しくなったPCの性能が下がったこと。恐らくメモリー容量が不足気味なのか、表示が遅い。PC画面と大型モニターの両方に表示するとフラストレーションが溜まるだけで仕事が進まない。
仕方なく、大型モニターを使う時は、PCディスプレイの表示はオフにし、大型モニターにだけ表示させるようにしている。事務所ではラップトップPCの正面に大型モニターが置いてあるのだが、PCは半分閉じた状態で使っている。つまり、キーボード手前の部分しか見えず、大型スクリーンだけを見ながらタイピングをしていることになる。
何気なくそうやってタイプしていたのだが、そこで、先ほどの昼休み時間帯の消灯が役立っていることに気付いた。数字や記号も含めた完璧なブラインドタッチはできないが、アルファベットだけであれば何とかなる。
そこまで考えて昼休み消灯を始めた総務部恐るべし。
音楽のキーボードも真っ暗な中で練習すれば上達するのだろうか?