オリンピックと補償問題
本来であれば東京オリンピック2020が閉幕し、パラリンピックを迎えようと言う時期である。
オリンピックには色々な経費が掛かるが、その内の一つが休業補償。
オリンピック・パラリンピックを含め国際大会で用いる事を前提に造られた施設もあるが、多岐に渡る競技では一般の商業施設などを転用するところもある。
有名なところでは東京ビッグサイト(放送センター、プレスセンター)や幕張メッセ(レスリング、フェンシングなど)。
普段であれば色々な業界の展示会や商談会など催しでスケジュールはいっぱい。こう言う施設を借りる金額は、補償では無いのかも知れないが、借りるには費用が発生する。
もう少し身近な(自分にとって)ところでは、江ノ島ヨットハーバー。
江ノ島ヨットハーバーは1964年の東京オリンピックに向けて整備された場所だが、クラブハウスは2014年に新築され2020年オリンピックを迎える準備が着々進められていた。そんな中、ヨットハーバーに置いてあるヨットはオリンピック開催に当たり移動を余儀無くされた。
多くのヨット関係者はオリンピック開催に協力するとは言え、何らかの補償が無いと首を縦には振り難い。船の大きさや移動場所、移動方法によって補償金額は異なるが、概ね1杯当たり20万円から百数十万円の補償金となった。
簡単に言うと、金額は艇長が長い程高く、移動先の条件が悪い程高くなる。移動先は他のヨットハーバーなど海に出られる場所もあるが、倉庫など8〜9ヶ月間は海には出られない場所もある。
江ノ島ヨットハーバーは神奈川県営なので、神奈川県が窓口となっている。
当然、8〜9ヶ月後には江ノ島に返されると言う前提での協力だったが、オリンピックの延期に伴いさらに1年間不便を強いられることになる。延長分の補償金額はまだ算出されていないようだが、追加補償金額もさることながら、神奈川県の職員の苦労も大変だと思う。
これらの補償問題などが色々な競技会場で起きていることは想像に難く無い。
後一年で新型コロナが落ち着き、東京オリンピック・パラリンピック2020が開催できるのかどうかは分からないが、色々なものを犠牲にして努力されているアスリートの皆さんの立場で考えると、無事に開催して欲しいものだ。