三権分立 香港の教科書
三権分立の三権、念の為おさらいしてみよう。
行政、立法、司法の三つ。
日本は、
行政:内閣、立法:国会、司法:裁判所(衆議院ホームページより)
アメリカでは、
行政:大統領、立法:連邦議会、司法:連邦最高裁判所
三権が独立していることになっているが、日本では内閣の構成員(=閣僚)の多くが国会議員なので完全に独立しているか、と言えば微妙なところである。
アメリカの大統領は議会の議員では無いので、独立性が高いと言える。
2~3年前のアメリカ出張で、三権分立の話しになったことがある。トランプ大統領が、イスラム教徒の多い特定7カ国からの移民・難民入国を一時停止すると言う命令を出したが、シアトルにある連邦裁判所が大統領令の執行を一時的に差し止めるよう命令した。話しをしていた相手は特定7カ国特定では無いが移民。その時に、さすがアメリカは三権分立がしっかりしている、英語で三権を何て言うのか分からないけど、と言う話しをした(英語では、それぞれadministrative、legislative、judicial power)。
大統領や首相が政治を私物化しようとしても、主権者である国民の手で歯止めが掛けられる仕組みになっている。
世界には三権が分立していない国も沢山ある。独裁者や一党独裁政権では、三権がすべてその傘下にある。独裁者から国民が守られる仕組みがないことになる。よくよく考えてみるとこれは怖い。日本の近くにもこのような国は複数ある。
一国二制度のもと、三権が分立していた香港。
「香港は三権分立」記載を削除 香港教育当局、教科書管理を強める と言うニュース(→こちら)があった。これはやはり怖しいことだ。