光ファイバーによる地震検知 縦割り行政
Googleが自社で敷いた海底光ファイバーケーブルを使って地震を検知する実験に成功した、と言うニュースがあった。将来は地震や津波をいち早く検知し、世界に伝えることができるかも知れないと言う。
Googleが敷いている光ファイバー網は当然通信用。それ以外の事業者のファイバーも含めて今や世界中にネットワークが張り巡らされている。
光ファイバーで物理現象を検知する技術自体はそれ程新しいものでは無い。
河川堤防の状態を監視する為にも使われるようだ。堤防の歪み、堤防への浸水などを検知して決壊に至る前に検知する技術だ。
堤防監視の方は、通信用とは別の専用のファイバーを使う。
日本中の河川堤防にファイバーを用いた監視網が整備されると、今回の豪雨のような災害時の事前避難に役に立つ可能性もある。
一方、先程のGoogleの実験は通信用ファイバーを用いて地震検知を行うところが従来の技術とは異なるようだ。
日本国内にも通信用の光ファイバー網が敷かれているが、今のところは通信専用で、堤防その他の土木や構造物の検知など他の用途には使われていない(はず)。
状態監視用と通信用の光ファイバーを兼用できれば一石二鳥だと素人的には思う。技術的にクリアすべき課題は色々あるのかも知れないが、その前にもっと大きな障壁を乗り越える必要がありそうだ。
省庁の壁。縦割り行政の壁。
通信は総務省、堤防は国土交通省。
近い将来には、通信用ファイバーで堤防の状態監視をすることはやはり期待できないのか。