デモ・暴動鎮圧と催涙ガス
この数日、反人種差別デモのニュースが少なくなった感があるが、収束に向かっているのだろうか?それとも、日常になりニュース性を失ったのか?
少しずつデモの性格が変わりつつあるのかも知れない。
暴徒化したデモなどのニュースでは“催涙ガスを使って鎮圧”と言うニュースがよく流れる。
最近では香港はもとより、アメリカ・ホワイトハウス前、フランス・パリでも使われた。
幸いな事に私は催涙ガスと言うのは、タマネギを切った時くらいしか経験した事はないが、暴動鎮圧のために警察や軍が使うのは主にクロロアセトフェノンと呼ばれる化学物質を主成分としたCNガスらしい。
CNガスは「知覚神経末端の刺激を引き起こす。 主に眼に作用する成分になりガスを浴びると灼熱感、涙、瞼(まぶた)の炎症に眼の瞼痙攣を引き起こし、高濃度では一時的に失明する場合がある。」(→ミラレポより)
さて、このCNガス、死亡リスクや後遺症の恐れが低く、非致死性に分類されているが、1997年に発効した多国間条約・化学兵器禁止条約により軍事用途での使用は禁止されている立派な化学兵器。
多くの国・地域で使われニュースでも聞きなれた催涙ガスが軍事使用を禁止されているのは知らなかったが、この化学兵器禁止条約には例外規定がある。
例外:国内の暴動の鎮圧を含む法の執行のための目的
警察や軍が自国内にいる人民に向けて使う分には条約違反では無い。
一国二制度の場合はどうなるのだろう?
国としてみた場合は、確かに一国なんだろうが、恐らく警察・軍はそれぞれ独立しているとすると、片方の警察が他方の地域で催涙ガスを使うと条約違反になるのだろうか?
Wikipediaによると:
2015年10月現在の化学兵器禁止条約締約国数は192カ国。
イスラエル(署名国)、北朝鮮、エジプト及び南スーダンが未締結である。