SPACE X打上げ 冷戦と宇宙

イーロンマスクがCEOを務めるSPACE X社が有人宇宙飛行船Crew Dragonを打上げた。フロリダ州のケネディ宇宙センターから現地時間2020年5月30日の打上げは、アメリカとしては2011年7月に打上げられたスペースシャトル「アトランティス」以来9年ぶり

アメリカの宇宙計画と言えばアポロ計画。1969年7月16日にアポロ11号が人類初の月面着陸を実現し、1972年のアポロ17号まで6回の月面着陸を成功させたミッション。当時は、アメリカとソビエト連邦を中心とした東西冷戦の真っ只中。1975年、最後の飛行では、ソビエト連邦の宇宙船ソユーズ19号とランデブーとドッキングを行った。
冷戦の一方の当事者、ソ連は1991年に崩壊し、ロシアとその周辺国に分裂した。

Crew Dragonは、31日に国際宇宙ステーション(ISS)とのドッキングに無事成功したが、そのISSは、米国、カナダ、日本や欧州11ヶ国とともにロシアが共同計画に参画している。アポロの時代とは世界情勢が変わった。

ISSに参画していない大国が中国。その中国は、独自に淡々と宇宙計画を進めている。2003年10月15日 、中国初の有人宇宙飛行船「神舟5号」の打上げ以降、2016年の「神舟11号」まで6回の有人宇宙飛行を実現している。
「神舟5号」の打上げはソ連、アメリカに次いで3ヶ国目の有人宇宙飛行。当時は中国・北京にいたが、中国人が自慢げに話すのをロシア人が鼻で笑っていたのが印象に残っている。
中国はその後、無人ではあるが2019年1月に「嫦娥4号」を月の裏側に軟着陸させている。

このところの新型コロナや香港国家安全法などで、一部の国々では反中国の動きが加速している。
今年はアメリカで開催予定のG7(先進7ヶ国首脳会議)。議長国のアメリカ・トランプ大統領はロシアとオーストラリア、インド、韓国を招待すると言っている。中国包囲網、と思ってしまうのは私だけだろうか?

宇宙旅行。子供の頃は単純に夢を掻き立てられるイベントだったが、世界の裏側が気になってしまう。悲しい…

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