漢字の読み方と日本

少し前に日本地図ジグソーパズルについて書いたが、その中に全国市町村名読み方クイズと言うのもある。全1747市町村の中には、簡単に読める地名もあれば、難しくても有名な所もあり大半は読み方は分かる。難しい漢字を使った地名もあるが、厄介なのは簡単な漢字を使って読み方が特殊な所。

日本人ならばある程度想像できるが、上田市、上山市、上尾市、潟上市、郡上市の“”は全て読み方が違う(※1)。日本語では“上”だけが特殊な例では無く、殆どの漢字が音読み・訓読みなど複数の読み方がある。

中国語にもいくつかの例外はあるが、基本的には一つの漢字で一つの読み方(※2)。
英語でも例外はあるが、一つの単語で一つの読み方が普通(※3)。

アメリカ英語で、難しいのがSPACE XとiPhone X。どっちがエックスでどっちがテンか時々分からなくなる…

韓国語では、昔は漢字混じり文を使っていたが、漢字の読みは基本的に1種類。日本語で言う音読みのみ。同じ意味を表す韓国独自の言葉には漢字は使わない。

中華文明の広がりとともに漢字も広く東アジア、東南アジアまで広がった。モンゴルや朝鮮、ベトナムなど以前は漢字を使っていたようだが、今でも日常的に使っている中華民族(華僑)以外の国民は日本人だけ。元々は日本語の表記にはそれほど適していなかったと思われる漢字に色々な読み方を与えて、文化として取り込んでしまった日本人。

最近は少なくなったかも知れないが、ヤンキーと呼ばれた人たちもわざわざ漢字を好んで使う。夜露死苦。

名探偵コナンの映画タイトルの漢字の読み方も難しい。少なくとも辞書には載っていない。
戦慄の楽譜(せんりつのフルスコア)、天空の難破船(てんくうのロスト・シップ)。

中国と言う外国から導入した漢字。これからも色々な役割を与えられて日本独自に進化していくのだろうか?

※1: 上田市(うえだ)、上山市(かみのやま)、上尾市(あげお)、潟上市(かたがみ)、郡上市(ぐじょう
※2: 例外:”行” : 銀行=yínháng(ハン)、進行=jìnxíng(シン)。
※3: 例外:”lead” : 先導する=líːd、鉛=léd

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