白と黒とグレーゾーン
最近の、と言うか近年の日本のニュースやSNSを見ていると、黒か白かはっきりと判定を下したいような論調が多いような気がする。個人的な感想なので、合っているかどうかわからないが。
以前からよく言われているのは、欧米は白黒はっきりさせ無いとだめだが、日本ははっきりさせずに曖昧にさせておくことが多い。
例えば、企業同士の契約書面を見ると、日本企業間だと「その他別途協議」と言うような条項が入っていることが普通だが、アメリカ企業との契約文面には一般的にはそのような条項は無く、事細かに取り決め事項が記載されている。
ヨーロッパはその中間だろうか。あるヨーロッパの国の企業と取引を始めるにあたり、契約文面を見ていたら、アメリカ企業ほど細かくは書いていない。同僚によると一般的にはヨーロッパはアメリカほど契約文面の内容は細かくない、らしい。
さて、日本的な曖昧さ、白と黒の間にグレーゾーンが一定程度ある、と言うことになる。白が合法的・良いことだとすると黒は非合法・悪いこと。その間は、どちらでもない、個々の判断、など解釈の仕方は色々ある。
東アジアの企業と仕事をすると、スピード感の違いを感じることがあるが、これもグレーゾーンの解釈によるところも大きいのでは、と個人的には思う。
よく言われたのは、
日本企業はグレーゾーンは黒と解釈して、前に進まない(少なくとも慎重)。
台湾企業は、黒でなければGO(グレーゾーンはOKとみなす)。
中国企業は、黒でも白とみなす(半分ジョークではあるが)。
日本は、元々グレーゾーンが許されていた文化だが、白でなければダメだ、と言うのは最近の”自粛警察”と呼ばれる悪しき行動にも表れている気がする。グレーの解釈は個人個人で異なるのだから、目くじら立てる必要はないと思うがどうだろうか?