日本品質
日本製品の品質は高いとずっと言われて来た。少し前に品質不正問題が色々なところで発覚し、少し揺らいで来ているが。
それでも、まだ品質管理はしっかりしている、と信じたい。
中国にいた15年くらい前の話。ある工場に、素人が見ても仕上り品質にバラ付きの大きい金属部品があった。日本から出張に行った技術者が、生産時の品質管理について一生懸命指導していたが、その工場の社長は一切聞く耳持たず。製品品質が合格基準に達していなければ、手直しすれば良い。人手が足りなければ雇えば良い。まだ、人件費が600元/月くらいと安かった地方都市の話しではあるが。
最近(2〜3年前)聞いた話し。中国製部材を使った製品を作っている日本の会社。その部材の良品率は6〜7割。つまり、100個買うと30〜40個は使えない。
確かに中国製のその部材は安かったそうだが、購入時の受入検査や不良品廃棄などの費用を考えるとバカにならないはずだ。
別のメーカーでは、同じ様な部材を日本の大手メーカーから買っている。品質は安定しているが、念のために受入検査はしている。聞いたところ、今までに500万個買って、不良品が1個見つかった、らしい。もちろん、類似の中国製に比べるとそれなりに高価だが、最終製品の品質は安心できる。
さて、日本国が各世帯に配ろうとしているマスク。“不良品が混じっていても検査で除外できる”とのこと。例え海外からの輸入品だとは言え、日本企業が責任を持って政府に納める製品。高品質製品を誇る日本国の指導者の発言とは思えない。
それとも、既に“日本品質”と言うブランドが地に落ちた、ことを早々に認めているのだろうか?悲しい…