対人距離と感染者数

新型コロナウィルス感染に対する対応策の一つとして、2mとか1.8mとか言われる社会的距離/ソーシャルディスタンスと言う言葉が良く聞かれるようになった。

これに対して、対人距離/パーソナルエリアと呼ばれる人と人との距離感もある。

いつだったか出張帰りに成田空港から空港バスに乗った時、空席が沢山あるにもかかわらず隣にインド人が座って来た。しかも身体を寄せて“バスを降りてから〇〇大学に行くにはどうすればいいんだ?”と尋ねられた。

インドの行列風景

完全に自分(恐らく大多数の日本人)の“パーソナルエリアの中に入って来て不快だった。条件反射的に、“離れろ、あっちに座れ”と言って、通路を挟んだ反対側の席に座ってもらった。その後、話を聞くと、その大学に“留学する為に日本に初めて来た”と言っていた。

インドに行ったことは無いが、色々な記事を見ていると、人と人との距離が相当近いようだ。バスで横に座って来たインド人も、自国の習慣通りに自分に近づいてきたのだろうが、日本人の自分には受け入れ難かった。

パーソナルエリア、色々な距離感があるらしいが、その一つに、腕を伸ばした時に相手が届く範囲として“肘までの距離”、“手首までの距離”、“指先が届く距離”という分け方があるようだ。それぞれ、ハグ・キス握手お辞儀・目礼の距離だろうか。

そこで、対人距離と新型コロナ感染者数に相関があるのかが気になって調べてみた。

肘までの距離:イタリア、スペインなど
手首までの距離:フランス、アメリカ、中国など
指先が届く距離:ドイツ、イギリス、日本など

ある研究による各国の距離感と、新型コロナの人口100万人あたりの感染者数・死亡者数をグラフにしてみた。

2020年4月17日時点

微妙なグラフが出来上がった。国によって検査数などが異なり、また、発表・統計データの正確性も異なる可能性がある。パーソナルエリアが狭いほど感染者が多いようにも見えるが、そうとも言えない感じもする。

今回の感染症が落ち着いた暁には、医学的、社会的な研究が進んで行くと思われる。

挨拶の仕方、日本式のお辞儀が世界中に広がるのだろうか?

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