日本的な緊急事態宣言

ついにと言うか、遅ればせながらと言うか、やっと緊急事態宣言
緊急なのに前日会見で明日出します、と言う不思議な緊急事態。個人(東京圏の住民?)の感覚からは少なくとも1ヶ月は遅いな、とは思うが、日本的と言えば日本的。

北京に居た時にSARSで帰国することになったが、その時の北京政府の朝令暮改、ドタバタぶり、如何にも中国的と言う対応とは正反対と言う感じだ。

当時の中国は、長期滞在の外国人はビザ以外に居留証と言うものが必要だった。中国から出国する場合は居留証に再入国許可を貰わないと再入国できない制度だった(もちろんビザを再取得すれば入国できたが)。SARSの時は緊急帰国者が多く、この制度が仲間内で議論になったが、北京政府は一旦は通常通り再入国許可を得るように、と発令した。しかしながら、翌日には再入国許可は不要、と覆した。再入国許可は通常は1週間程度掛かったのだと思うが、私は最初の発表が出てすぐに再入国許可申請をした。その時に、許可申請をしなかった人たちは翌日以降すぐに出国、帰国できることになったが、早まって許可申請した私みたいな人達は許可されるまで待たなくてはならなかった。それでも緊急事態だったからか、2〜3日で許可を出されたか、居留証を返却された記憶がある。

話し変わってビジネスシーン。新しい技術・製品を採用する場合。

一般的に、日本企業は新技術・製品のメリット・デメリットを慎重に検討し、更に検討を重ね、最後はやはり採用はしない[実際は、国内大手企業が使っていれば自分たちも使う、と言う事になる]。

中国、まずは使って見る。ダメならそのプロジェクトは諦める、または、やり直す。良いか悪いかは別として、何事も決断は早い。間違っている、または、他に良い方法が見つるとすぐに方針を変える。

ちなみにアメリカ、古くから言われているのは、どこも使っていない技術であれば採用する。

さて、今回の緊急事態宣言、慎重にも慎重を重ねてようやく決断を下した、如何にも日本的な決定。その決断を下さざるを得ない、と言う深刻な事態になっているのは確かだろう。

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