鎖国
北京の日本大使館が通知した情報は衝撃的だった。
中国と外国とを結ぶ国際線は、「各社,中国との航空路線を1路線,週1往復までに限定」
つまり、JALとANAは、それぞれ日本と中国を週に1往復のみ運航、と言うことになる。
JALは、成田⇔大連、ANAは、成田⇔上海浦東、1週間に2社併せてたったの2往復。
その他航空会社の便を含めても1週間で8往復。
JALのタイムテーブルを見てみると、日本各地と上海を結ぶ便だけで、1日30往復以上、つまり、1週間では210便以上。繰り返しになるが、JALの上海便だけの数字。
先程の8往復に制限、と言うのは1週間、しかも日本全土と中国全土の便、なので99%以上が欠航と言うことになる。
欧米の殆ど国も入国禁止や渡航禁止、まさに鎖国状態。
SARSや東日本大震災でも鎖国にはならなかった。
感染を広げない為に、旅客の利用を制限するのはやむを得ないが、旅客便にも貨物も相当積まれている。旅客便が無くなる、と言うことは物流も止まることになる。スーパーや100均に並ぶ雑貨や衣料品はもとより、食料品から機械部品まで影響を受ける。代わりに貨物専用便を飛ばすのだろうか?
学校で習った江戸時代の鎖国。
江戸時代は、有名な箱根の関や大井川など各地に関所もあり、日本国内の移動も自由にできなかった。
首都封鎖も現実味を帯び、江戸時代の鎖国・関所が冗談では無くなってきた。