中国 現金 vs キャッシュレス

中国がキャッシュレス社会になっていると言われて久しい。

2年前に大連に行った時は、微信支付(WeChat Pay)を使おうと準備していたが使う機会は無かった。当時と違って知り合いからのWeChat Pay送金は受け取れなくなったので、今回は使えない。という訳で、現金国際信用卡(International Credit Card)でどこまで通じるかを試す事になってしまった。

まず、北京空港の地下鉄乗り場の窓口で交通カード(一通卡)を現金で購入、カード代金(デポジット)20元を含めて100元。これがあれば市内の交通機関は大抵乗れるはず(と思った)。

空港のバス切符売り場で、案内板に色々な行先の出発時刻が表示されているが、画面の切り替わりが早く、しかも天津行きは沢山あるので、次が何時出発かわからない。仕方なく窓口で、次の天津行き、のチケットを82元で買った。どうもキャッシュしか使えないようだ。
1時40分発と言われ待ち時間は20分少し。天津行きバス乗り場も“天津”と大きく書かれているので日本人にとっては簡単に見つかる。JALの着くターミナル3からは普通の大型バスに乗客は5人くらい、その後、第1、2ターミナルで何人か乗せて一路天津へ。所要時間は約150分。トイレは付いていない。

天津に着いて地下鉄に乗ろうと、の窓口で、北京空港で買った交通カードが使えるか聞いてみると使えないと言われ、天津の交通カードを買った。その時に、“北京でも使える”と言われて見てみると“交通聯合”のロゴがある。実は北京で交通カードを買った時にそれが欲しかった。と言うか、北京のカードは漏れなく“交通聯合”カードだろう、と勝手に思い込んで何も考えずに買ったのが間違いだった。交通聯合カードは中国全土で使えるように整備を進めているらしい。日本全国で使えるようになって来たSuicaやICOCAのようなもの。そう言うわけで、交通カード“コレクター”の私の元には、上海、大連、北京、天津と滅多に使えない中国国内の交通カードが溜まってしまった。

無事に地下鉄に乗り、ホテルの最寄駅からホテルまでタクシー、交通カードが使えるか確認せずに現金で支払い。

ホテルは問題無く国際信用カードが使える。

その日の夕食は、現地の取引先の連中とディナーへ。中国料理のレストラン、アメリカ人がマスターだかかビザのカードで支払おうとすると使えない、と言われ中国人がWeChat Payで払ってくれた。

レストランからホテルへは“滴滴”。日本ではあまり馴染みが無いかも知れないがアメリカのUberや東南アジアのGrabと同じ、自動車配車サービス。乗る場所は自分のいる場所をGPSで教え、行先を登録するとWeChatなどで支払い完了。

天津のホテルから最寄りの地下鉄までも滴滴だった。フロントでタクシーを呼んでもらおうしたら“サブウェイ(=地下鉄)”が通じない。発音悪くてすみません。“地鉄站”と言って呼んでもらうと、滴滴で呼んでくれてタクシーのナンバーを教えてくれた。

ホテルの前に停まっていたそのナンバーのタクシーに乗り込むと、“呼んだのはおまえじゃ無いだろ”と疑われ、“ホテルの従業員に呼んでもらった”と言うと、WeChat payのラベルを指して“これで払えるか?”と聞かれた。“現金”と答えると“細かいのはあるか?”、“ある”。こんなやり取りの後やっと出発してくれた。

天津から北京まではの帰りは高速鉄道。天津駅の窓口には、微信支付銀聯カードのステッカーがある。列車番号を伝え、北京南站までの高速鉄道のチケットを購入。普段使っているマスターカードを渡すと使えない、と。仕方なく現金で54.5元支払い。北京首都空港から天津までのバスより安い。

天津駅のスターバックス

列車の出発までしばらく時間があったので、天津駅前の散策、そして駅構内の星巴克(スターバックス)でコーヒー。“国際カードは使えるか?”とクレジットカードを見せると、店のお兄ちゃんが“試して見る”と。無事に使え、美式咖啡・大(アメリカンコーヒー・トール)28元也を支払い。流石、アメリカ発祥のコーヒーショップ、アメリカ系のクレジットカードは問題無い。北京のイギリス発祥のコーヒーショップCosta Coffeeでも使えた。

北京南駅のラーメン屋では支払いは、服務員(ウェイトレス)の顔色から判断するとスマホ決済の方が良かったみたいだけど、現金でも大丈夫だった。

地下鉄では交通カードよりもスマホのQRコードを自動改札機にかざして通る人が多かったが、改札機に来て立ち止まってアプリを立ち上げる人も多く、効率的じゃ無いな、と感じた。

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