お金と幸せ
ベトナムから帰って来て2日目に中国人の友人とランチを食べた。
彼は現在38歳、大学生だった頃(2000年代初頭)の同級生同士の話題と言ったら、“どうやって金儲けをするか、どうやって家を買うか”だったと。
これから急激に発展しようとしている中国で、まだ貧しかった時代。その彼は数年前に起業したのだが、今の若者は、親が金を持っているのでそれ程お金に困っていない。働くにしても会社を作りたいとか、出世して偉くなりたいとかの意識が低い。日本に似て来ているな、と話していた。
ベトナム。
ある人が言っていたのは、ベトナム人の価値観。
個人と家族の幸せが一番、お金は二の次。
先日のメコンデルタツアーで見かけた地元の人たちもニコニコしている。
日本やその他先進国の基準で言えば相当貧しい暮らしをしていると思うが、幸せそう。
メコンデルタ一帯は、上流から流れてくる肥沃な土と暖かい気候で、食べ物には困らない。米は三期作、バナナやジャックフルーツ、ココナッツなどが豊富で、川魚や野菜も普通に取れる。
お金が無くて幸せに暮らしていける(と思われる)土地ではある。
さて、日本。
失業率も低く、選ばなければ何らかの仕事はでき、給料が貰え、贅沢しなければ食べては行ける。それでも、少なくとも都会は住居費が高く、食料品の値段も高い。
アメリカの大都市ほどでは無いにせよ、住居や光熱費、食費以外にもスマホや通信費など普通の日本人らしく生活するにはコストが掛かる。
最低限の“幸せな”生活をする為にはお金が必要。
ただ、お金があったら幸せか、と言うとそうでも無いような気がする。
ラオスの山村のように電気も水道も無く、お金を使うことがほとんど無い世界では、逆に幸せな生活が送れるのかも知れない。