メコン・デルタ
アジアを代表する河川、メコン。
チベットに源流を発し、中国からインドシナ半島の5ヵ国を通りベトナム南部から南シナ海に注ぐ全長4000kmを超える河川。
ホーチミン市内から約1時間半で、メコン川畔のツアー拠点ミトー(Mỹ Tho)という町に着く。今回は、780000ドン(約3700円)/人のツアーに申し込んだ。
ホテルを7:50に出発。
ツアー客は、フィリピン人親娘3人連れ、タイ人女性2人組、インド人、フィリピン人、そして我々日本人3人の計10人。
格安ツアーには定番のお土産屋(ココナッツやバナナの繊維で作った衣料など)に寄り、いよいよメコンへ。
メコンデルタと言うのは広大な地域で、4本くらいの川に分かれて海に注ぐ。
一番北側(ホーチミン市に近い方)がメコンと呼ばれている。
ミトーの船着場から一人のおばさんが操縦する渡し舟に乗り、中洲の一つに渡る。我々のツアー貸切り。小学生だと思われる男の子も一緒に乗っている。
渡し舟が着いた中洲には、ココナッツの蜜だけを集める蜂蜜園があり、そこで熱帯フルーツを食べながら、民族音楽・舞踊の歓待を受ける。なぜだかドラえもんやハローキティ―のグッズが売られている。
その後、漕ぎ手2人、乗船定員4人くらいの手漕ぎボートで熱帯樹林の中の小川を2km、先ほどの渡し舟に戻り、さらにメコンを渡り対岸へ。
ココナッツ絞りやココナッツキャンディの手作り作業場を見て、次は6人くらい乗れる馬車で移動。普通の車道。走っているとちょっとお上りさんになった感じ。
馬車が着いたところは子供動植物園のようなところ。そこでランチ。焼いた川魚を野菜と米麺と一緒にライスペーパーで巻いて食べる郷土料理などそれなりに美味しかった。
ランチの後は、鰐や大蛇、ヤマアラシと言った動物を見るくらいしかやる事はなかったが、取り敢えずのんびり休憩。
ランチ休憩の後は、小舟に乗って、先程の渡し舟に戻り、一路ミトーの船着場まで。渡し舟では、ココナッツジュースが用意されていた。
最後は有名(らしい)なビンチャンパゴダ(Vinh Trang Pagoda。漢字では、永長寺)。
ガイドの説明では、「このあたりは中国やフランスをはじめ色々な文化の影響を受け、宗教的にも仏教、キリスト教、イスラム教などが共存、対立していた。 仏教にも大きく分けて大乗仏教と小乗仏教があるが、ビンチャンパゴダは、どちらでも無く、また、キリスト教やイスラム教も統合した施設になるように造られた」と言ってた(ような気がする)。そんな宗教が有れば世界は平和になるな、と思って聞いていたがインターネットで調べてもそんな記述は無いので聞き間違いかも知れない。
最後のパゴタは別として、中洲の島はココナッツやバナナ、蜂蜜、川魚など一次産業は昔からあったのだと思うが、基本的には何も無い村々。手漕ぎボートや馬車などを整備し、観光客を呼び込む、と言うのは凄い商才だなと思った。
もちろんメコンデルタと言う世界中で知られたスポットを中心に観光地になっているが、有名スポットがあっても観光客にとっては面白くも何んともない”観光地”もある。そういう意味でもメコンデルタ・ツアーは面白かった。