バインミー
ベトナムにバインミー(bánh mì)と言う食べ物がある。
本来は単なるパンと言う意味だそうだが、フランスパン(所謂バゲット)にベトナム風の惣菜を挟んだサンドウィッチ。
ホーチミン市のカフェで食べたのは、ローストチキン、パクチー風味。パクチーは好き嫌いがあるけれども、このフランスパンとパクチーの絶妙な組み合わせが何とも美味しい。
フランス文化と東南アジア文化の融合。同じようなサンドウィッチは、ベトナム同様フランスに支配されていた時期のあるラオスにもあった。
以前、取引先のアメリカメーカーで働いていたインド人が、“俺が一番日本的だと思う料理は明太子スパゲティだ”、と言っていた事がある。
これも、イタリア、韓国、日本の食文化の融合かな。確かに、他の国ではお目に掛からない不思議な食べ物ではあるが、これもまた美味しい。
食文化はその国の文化を代表する一つ。
もしかしたら、言語にも通じるところがあるのかも知れない。
日本語には、色々な種類の外来語、古くは中国から、その後ポルトガル語や英語など。
ベトナム語も多くの言葉が中国語由来のようで、それ以外にもPhimのように英語(Film)からの外来語もたくさんあるようだ。
日本は、外の文化の影響を多く受け、それらを吸収して独自の文化を築いて来た。
この記事を書いていて思ったのだが、世界には他からの影響を吸収して発展して行く文化と、他へ影響を与えて自文化を広めるのを良し、とする文化があるように思う。もちろん、どちらか一方に偏る事では無く、また、その時々の世界情勢により変わって来るのだとは思うが。
ベトナムは、地理的には大国中国と国境を接し、歴史的には欧米や日本、中国など戦争の影響を受けたり支配を受けたりして来た。
多様な文化を吸収して独自文化を築いて来て、これからも発展して行くのだろう。