親日国

安部首相がイランを訪問した。
時を同じくしてホルムズ海峡でタンカー襲撃事件があり、訪問目的を達成できたのかどうかは疑問であるが、それはとりあえず置いておく。

イランは親日国と言われている。
小説や映画になった「海賊と呼ばれた男」にも書かれた日章丸事件が一つの大きな契機になっているのだろう。

2008年にアメリカの取引先がロサンゼルスで展示会に出展した時、日本からの来場者の対応に手伝いに行った。ブースに立っていると当然日本人以外の人たちも声を掛けてくる。
その中にイラン人がいた。自分が日本人だと分かると、期待を込めて“これは日本の製品か?”と聞いてきた。アメリカ製だと言うと少し残念そうに去って行った。
もらった名刺をメーカーのアメリカ人に渡すとびっくりした顔で“イランか…”と言っていた。
時の大統領はイランを“悪の枢軸”と呼んでいたジョージWブッシュ(ジュニアの方)。

自分にとっては、イランに対して特に悪印象は無い。強いて言えばバブルの頃に偽造テレホンカードを売っていたのはイラン人だったな、と言う程度。

親日と言えば、多くの日本人にも浸透している台湾。
観光地ともなっている日月潭に行った時に、家族経営の小さなカフェで、店の人たちが日本人が作ったダムの素晴らしさを得々と話してくれた。こちらが気恥ずかしくなるくらいに日本を褒めちぎっていた。

インドネシア、この国も親日。
ある時友人が話してくれた。“インドネシアはずっとオランダの植民地だった。そのオランダを日本が追い出してくれた。だから、私たちインドネシア人は日本に感謝している。”

台湾にしてもインドネシアにしてもそんな歴史があったとは、恥ずかしながら教えてもらうまで全く知らなかった。

ラオスやベトナムも日本人に対する親近感は感じられた。
先輩方が築いてくれた親日感情、何もしないと消えて無くなってしまうかも知れない。

先輩方の“遺産”を大事に守り、発展させていくにはどうすればいいか?
最初の一歩は、まず相手のことを知ることかな。
あ、みなさんはもう知っているのかも知れないけど…

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